国の災害・リスク対策に関する要望について
東京商工会議所
地域振興部
東京商工会議所(小林健会頭)は、災害・リスク対策委員会において、標記要望を別紙のとおり取りまとめましたのでお知らせします。
本年元日に発生した能登半島地震やその約8か月後に同地域を襲った豪雨被害、日向灘を震源とする地震に伴う「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」の発表等、度重なる災害に対して事業者は緊張感を高めています。こうした自然災害に加え、サイバー攻撃や感染症、紛争、テロ・ミサイル攻撃等、わが国を取り巻くリスクが多様化・複合化しているなかで、事業者においてはあらゆる危機事象に備えた対策が必要不可欠です。
このような状況を踏まえ、能登半島地震を教訓とした首都直下地震対策の展開、流域治水・広域避難の推進等の風水害対策の推進、情報セキュリティ対策の強化、有事を想定した危機管理体制の整備推進、オールハザード型BCP策定の支援強化を重点項目として要望しています。
今後、国土交通省・内閣府等の関係先に対して本要望の実現を働きかけていくとともに、引き続き、国土交通省・内閣府と緊密に連携し、首都圏・東京における企業の災害・リスク対策促進に向けて取り組んでまいります。
国への要望事項
Ⅰ.重点要望項目
1.能登半島地震を教訓とした首都直下地震対策の展開
(1)交通・物流ネットワークの強靭化、電力・通信の確保
(2)上下水道の耐震化・応急給水体制の整備促進
(3)実効性ある帰宅困難者対策の推進
(4)液状化対策の推進
(5)中小ビル・木造住宅密集地域対策の推進
(6)エレベーター閉じ込めに備えた対策
2.頻発化・激甚化する風水害に備えた流域治水等の推進
(1)流域治水・高台まちづくりの推進
(2)広域避難・垂直避難等、大規模風水害対策の着実な実施
3.情報セキュリティ対策の強化【新規】
(1)IT導入・活用と併せた情報セキュリティ施策の展開
(2)情報セキュリティ対策支援の強化・意識醸成
4.有事を想定した危機管理体制の整備の推進
(1)ミサイル攻撃を想定したシェルター整備促進
(2)特定臨時避難施設の早期整備実現と整備要件検証
5.オールハザード型BCP策定の支援強化、自助・共助の活性化
(1)オールハザード型BCP策定の必要性・重要性に係る周知
(2)中小企業にも活用しやすい策定ガイドラインの公表
(3)BCP策定・訓練の促進
(4)企業や地域の防災力向上に資するリーダー人材育成
(5)発災時における民間企業のノウハウ・資源の活用
Ⅱ.継続要望項目
(1)迅速な復旧・復興活動に向けた体制整備、官民連携の推進
(TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)の機能強化等)
(2)レジリエントなまちづくり(陸・海・空の主要な交通施設の強化等)
(3)災害・リスクに対する社会的意識の向上(多様な視点からの災害対策の推進等)
東京商工会議所
地域振興部
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