11カ国によるTPP協定の署名について
東京商工会議所
今般、チリ・サンチャゴで、11カ国によるTPP協定が署名された。米国の離脱から1年、瓦解の懸念もあったTPP協定がモメンタムを失うことなく、11カ国による新たな協定として合意、署名に至ったことを心から歓迎する。
わが国が主導的な役割を果たした協定として、ハイレベルで包括的な内容が維持されたことを高く評価する。また、11カ国での交渉を終始リードした全ての交渉関係者のご尽力にあらためて敬意を表したい。
反グローバリズムの歯止めとして、自由貿易圏を拡げていく上で、アジア太平洋地域のみならず世界経済にとって、TPP協定が有する意義は極めて大きい。
まずは本協定の早期発効が最優先であり、各国は必要な国内手続きを速やかに進め、11カ国によるTPP協定が可能な限り早期に発効されることを強く期待する。併せて、今回の署名を契機として、本来のTPP協定への米国の復帰が期待される。
わが国は、今国会における早期の審議を通じ、自由貿易の旗手として本協定を承認することで、TPP協定の早期実現に向けたイニシアティブを発揮いただきたい。