５月７日から８日にかけてソウルにて開催された日韓首脳会談は、１２年ぶりに両国首脳が往来するシャトル外交を本格化するものであった。３月に韓国・尹大統領が訪日して以降、短期間に外務防衛当局による安保対話を皮切りに、財務大臣会談や輸出管理当局間の対話など幅広い分野で精力的に対話が継続されている。日韓関係が改善の動きに乗ったことは喜ばしく、両国政府のこれまでの努力に敬意を表したい。

　こうした日韓関係改善の機運を逃すことなく、日本商工会議所としても大韓商工会議所と共に６月９日、韓国・釜山にて日韓商工会議所首脳会議を開催する。未来志向の日韓経済協力・交流を構築していくべく討議する予定である。

　日韓が共通して抱える社会課題は、少子高齢化、経済安全保障、サプライチェーンの再構築、カーボンニュートラル、デジタル化など多岐にわたる。両国の経済界が様々なチャネルで民間協力・交流を拡大していくことで、日韓の経済交流をさらなる高みに引き上げていきたい。