会頭コメント

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総合経済対策について

1998年4月24日
東京商工会議所

1.今回の総合経済対策は、昨年来大型の財政出動を要請してきた我々の主張と合致するものであり、基本的に歓迎する。国難に直面している現状を考えれば、財政再建目標年次の繰延べもやむを得ない。

2.所得税等の減税については、特別減税の継続にとどまったのは残念だが、恒久減税の検討が明記されたことは評価できる。将来にわたっての国民の不安感を除去し、消費を活性化するためには、今後の税制改正審議の中でぜひとも制度減税を実現すべきである。また同時に、雇用不安を解消する施策を別途講じていく必要がある。
一方、法人税については、実効税率を国際水準まで引き下げるのは当然だが、その時期についてはさらに早める努力が求められる。また、住宅ローン減税の拡充も景気浮揚効果が期待できるだろう。

3.公共投資については、新社会資本に一定の配分を行ったのは評価できる。さらに、地方の景気浮揚に効果的なプロジェクトに優先的に配分するよう望みたい。

4.中小企業対策については、我々の主張が理解され、十分な配慮が示されたことを高く評価したい。特に、貸し渋りが経営を圧迫している現状からみて、政府系金融機関への出資金の増額や融資枠の拡大は朗報だ。また、経済の活性化にとって最も大事なのは日本経済の根幹を成す中小企業が活力を取り戻すことにあり、その意味で中小企業向けの投資減税を歓迎する。

5.全体としては関係者の努力を多としたいが、政府においては、現状の景気の落ち込みの深刻さに鑑み、今後の実体経済の動きに細心の注意を払い、今後とも機動的な経済運営に努めてもらいたい。また企業の側も、これを機に民間主導の内需拡大に一層努めていくべきである。

以上