会頭コメント

会頭コメント

政府による緊急事態宣言の再発令決定について

2021年1月7日
東京商工会議所

 昨年末からの、新型コロナウィルスの感染再拡大を封じ込めるため、1都3県を対象とした緊急事態宣言が再度発出されることになった。より深刻なオーバーシュートによる医療崩壊を回避するためにも、国民への強いメッセージが必要であり、再宣言の発令は一時的にやむを得ない苦渋の決断である。但し、発令する以上は、実効性を持たせることが極めて重要である。国民の命を守ることはもとより、早期の感染収束こそが最大の経済対策であることから、宣言の早期解除に向けて、国民および事業者も再び一丸となり取り組む必要がある。

 一方、これまですでに甚大な影響を被ってきた事業者、とりわけぎりぎりの瀬戸際で経営危機に耐えてきた飲食業界などは、再びの営業時間短縮要請等で、さらに追い打ちをかけられることになる。今後、経営破綻や廃業に追い込まれる事業者の急増を最大限回避するためにも、政府、各自治体は、協力要請に応じた事業者への柔軟かつ迅速な事業継続支援に手段を尽くすとともに、第3次補正予算で措置される支援策の着実な実行に全力を挙げていただきたい。商工会議所も総力を挙げて事業者支援に取り組む所存である。

 また、目下の厳しい状況が収束に向かっても、感染拡大防止と社会経済活動との両立局面はさらなる長期化が見込まれる。政府には、自治体との連携を一層強化し、病床や医療従事者の確保を可能とするインセンティブの付与など、医療機関等への財政的支援を含めた必要十分な医療提供体制確保のための対策に万全を期していただきたい。

以上