会頭コメント

会頭コメント

株価の続落(バブル崩壊後最安値を記録)について

2008年10月27日
東京商工会議所

株価の下落に世界中で歯止めがかからないのは、憂慮すべき事態だ。世界経済がシュリンクし、景気後退が長期化する懸念を払拭するために、主要国をはじめとする各国政府による緊急かつ緊密な政策協調が不可欠の緊急事態である。
  わが国においても、株価のこれ以上の下落は企業業績の悪化に直結するため、実体経済に深刻な打撃を与えよう。また、金融機関の自己資本が大幅に目減りするのを放置すれば、貸し渋り・貸しはがしを招き、急激な円高や原材料などのコスト高にあえぐ中小企業をさらに苦境に陥れ、国民生活にも影響が及ぶ。
 政府としては、株価の下落に歯止めをかけ、経済の悪循環を断ち切るために、金融機関への公的資金の思い切った予防的注入措置のほか、空売り規制の強化や証券優遇税制の維持・拡大、株式の時価評価の弾力化など、市場の不安を払拭できる総合的な市場安定化策を直ちに実行してもらいたい。

以上