会頭コメント

会頭コメント

緊急首脳会合(金融サミット)について

2008年11月16日
東京商工会議所

 100年に一度と言われる金融危機が各国の実体経済に影響を及ぼす中、先進国だけでなく新興国も加えた世界のGDPの90%を占める20カ国・地域の首脳が一堂に会し、世界的な金融・経済危機克服のためのメッセージが発信されたことは画期的であり、これを歓迎する。
 世界同時不況を食い止めるには、各国の緊密な協調による、大胆かつ断固たる対策が不可欠である。今回のサミットにおいて、各国が引き続き協調し、必要に応じ金融政策や景気刺激のための財政出動を行うことなどが合意されたことを受け、先進国・新興国とも、早期にあらゆる対策を講じて世界経済の安定・成長を図ってほしい。
 また、金融危機の再発を防止するため、金融市場改革に向けた共通原則に合意するとともに、具体的な行動計画が採択されたことも評価したい。今後、各国政府当局者は連携し着実に行動計画を実施してほしい。
 その中で、わが国も、金融危機に直面する新興国を支援するため外貨準備を活用しIMFに最大1,000億ドルの資金を融資する用意があることを発表した。世界的な危機の克服に貢献する具体策と各国と協調する姿勢を明確に示した麻生総理のリーダーシップに敬意を表したい。

以上