政策提言・要望

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「中小企業のための税制小委員会」報告書 ~『中小法人チャレンジ税制』の提案~

2005年12月12日
東京商工会議所

 東京商工会議所(山口信夫会頭)の税制委員会(委員長:池田守男 副会頭、資生堂会長)はこのほど、標記報告書をとりまとめた。今後、中小企業経営者はじめ、実務担当者や専門家などに配布し、より良い中小企業税制の実現にむけた議論の叩き台とする。
 報告書の概要は以下のとおり。

提言要望

 Ⅰ.なぜ中小企業のための税制が必要なのか。
   中小企業政策が転換し、会社法や会計制度では中小企業を念頭においた改正や指針策定が行なわれてい  るが、税制では必ずしも中小企業の視点にたった制度整備が進んでおらず、
  ・大企業とは異なる中小企業の実情に適合するよう税制の仕組みを見直す。
  ・中小企業経営者にもある程度は理解できる簡素でわかりやすいしくみに改める。
  ・中小企業税制の方向性を中小企業政策の方向性と一致させ、両者の整合性を保つ。
  などの必要がある。さらに、今後中小企業税制のあり方を考える際には、会社法や会計の動向も十分に念頭
  に置き、中小企業の活力を生み出す視点からの検討が必要。  

 Ⅱ.中小企業の活性化に向けた課題
   中小企業のための税制を創設する場合の税制措置を経営課題から整理すると、
  ・財務基盤の強化という観点から留保金課税が障害となっている。
  ・経営者の意欲向上という観点から役員給与に対する税制のあり方を見直す必要がある。
  ・大きなリスクを負って新分野を開拓する特性から試験研究費の税額控除制度などは有効。
  ・税額計算上の加算項目が法人税の負担感が重い一因であり、交際費課税は再考すべき。
  ・事業承継に伴う過重な税負担を軽減する観点から相続・贈与税も含め考える必要がある。

 Ⅲ.「新たな税制~中小法人チャレンジ税制~」の試案
   以上の観点を踏まえ、試案として「中小法人チャレンジ税制」を提案する。
  これは、資本金3億円以下の非公開企業を対象に、「数ある中小企業のなかでもとりわけ事業意欲と可能性  に満ちた企業を後押しする」ために、5つの適用条件を満たした中小法人が自己の責任と判断により選択  できる制度であり、法人税率の軽減をはじめとする8項目の税制上の特典を受けられる仕組み。現行税制の  変更ではなくそれとは別にこのような制度を創設することを提案している。
   適用条件は、計算書類の信頼性と透明性の確保(例えば「中小企業の会計に関する指針」に基づき計算書  類を整備し会計参与等を設置する)など5項目。
   このような税制を通じて中小企業を側面から支援することにより、その企業の業況や雇用の拡大はもとよ  り、取引先や地元経済へのプラスの波及効果も期待できる。  

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
産業政策部
担当 小林・浅野・岡田
TEL 03(3283)7621・7623・7756