会頭コメント

会頭コメント

京都議定書の批准について

2002年5月21日
東京商工会議所

 衆議院本会議において、実質的な審議もほとんどないまま京都議定書が原案どおり承認されたのは誠に遺憾である。
 温室効果ガス削減などの地球環境問題が、21世紀の人類にとって重要な課題であることは理解できるし、産業界としてもこれまで以上の努力を惜しまない。しかし、日本商工会議所としては従来から、米国等の参加なくしては議定書の目的である地球温暖化防止の実効性が確保できないこと、日本の削減義務が欧州と比べて著しく過大であり公平を失することなどから、批准は急ぐべきでないことを主張してきたところだが、こうした点を含めて十分な審議が行われなかったのは甚だ残念である。これにより事実上の批准となるが、なお参議院においては慎重な審議をお願いしたい。

以上