日銀の追加的金融緩和策について
東京商工会議所
福井新総裁の下で、日銀が追加的な金融緩和策を打ち出したことを歓迎する。企業の3月期決算を控え、かつイラク戦争による影響が懸念される中で、定例会合を待たずに臨時会合で方針を決定した姿勢を評価する。市場に引き続き潤沢な資金供給を決めたことで、市場心理にも良い影響をもたらすことを期待したい。銀行保有株の買い取り枠を拡大したことも結構なことである。今後とも、デフレ対策として効果の期待できる施策については、過去の経緯にとらわれず、あらゆる可能性を追求してほしい。
ただ、需要不足を主因とするデフレの克服は、金融政策だけでは不十分である。政府も経済の現状を深刻に受け止め、日銀と危機感を共有し、景気回復に役立つ思い切った税制・財政措置を講じてもらいたい。