会頭コメント

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12月の日銀短観について

2001年12月12日
東京商工会議所

 12月の日銀短観は、予想されたとおり景気の一段の悪化、デフレ・スパイラルが現実のものとなっている実態を浮き彫りにしたと思う。消費の低迷が企業の業績不振に拍車をかけ、家計の将来不安を増幅している。このままでは、企業マインドは縮む一方である。
 かねてから指摘しているとおり、我々としても、わが国の明るい将来のために構造改革の実行が不可欠であることは承知している。しかし、構造改革を真に実のあるものにするためにこそ、景気回復は必要条件であり、ある時点で政策の舵を思い切って切る勇気が必要なのである。まさに今回の短観は、短期的には明らかにデフレ圧力となっている急激な不良債権処理や、30兆円の国債発行にこだわる財政再建路線という現在の政策スタンスの転換を迫るものだろう。
 株価の低迷、失業率の最悪更新、GDPは7-9月期の悪化に続き、マイナス要因ばかりが目に付く10-12月期もさらに落ち込むことが予想される中で、いま政府に求めたいのは、直ちに必要な景気浮揚策を打ち出すことである。先送りすればするほど、回復に時間と資金がかかることを念頭に置いてほしい。総理の英断を期待する。

以上