会頭コメント

会頭コメント

平成19年度予算財務省原案について

2006年12月20日
東京商工会議所

 来年度予算財務省原案は、政府の「骨太の方針2006」に沿った歳出削減と、税の大幅な増収を背景に、大幅な国債発行削減を実現し、プライマリーバランスの均衡回復に一歩近づいたことを評価したい。 
 これを可能としているのは、主として、18年度当初予算と比べると税収が約7兆6000億円も増加したことによるものである。われわれがかねて主張してきたように、景気回復が税収にもたらす効果が極めて大きいことを示している。 
 来年度は、経済成長なくして財政再建なしとの理念に基づき、歳出改革については、好調な税収を背景に歳出削減の努力を怠らないよう徹底的な削減を行う一方で、成長戦略の効果的な実現に向けた予算配分の重点化など、思い切った経済・財政運営を行うことが重要である。また、特に地域や中小企業に対する支援には十分な配慮を望みたい。 
 なお、道路特定財源の一般財源化は1800億円となっているが、地域間格差是正に資する真に必要な道路が十分に整備できるか心配である。来年度中に、政府の責任で十分な検討をしてほしい。

以上