会頭コメント

会頭コメント

第4次安倍改造内閣の発足について

2019年9月11日
東京商工会議所

 本日、第4次安倍改造内閣が発足した。これまでの実績に裏打ちされた強力な布陣となったことを歓迎したい。

 わが国は内外ともに課題が山積しているが、長期安定政権であればこそ総力を挙げて諸課題への対応に取り組んでほしい。とりわけ内政面では、財政問題や社会保障に対する国民の不安感は根強い。まずもってこれら中長期の課題に対し、国を挙げて真正面から議論を尽くし、国民の「足元の安心」から「将来の安心」の確保に向けた骨太の改革に果断に取り組むことを強く期待したい。

 さらに、深刻化する人手不足や廃業の増加、地方の疲弊といったわが国の構造的課題の解決に向け、新内閣を挙げて引き続き取り組みを強化するとともに、足腰の強い成長基盤を構築し、成長を維持・加速化するためにも、未だ1%程度にとどまる潜在成長率の底上げに尽力いただきたい。とりわけわが国経済の屋台骨である中小企業の生産性向上は焦眉の急務である。これを後押しするサプライサイド政策のさらなる加速化を望みたい。

 国外においては、米中貿易摩擦に端を発する世界経済の減速リスクやブレグジット、日韓問題等、不透明感が増し続けているが、新内閣は考え方を同じくする国々と共同しながら、引き続き強い意志をもって多角的かつ自由で開かれた貿易体制の維持と拡大のために強いリーダーシップを発揮していただきたい。

以上