練馬・杉並・西東京市エリアでお馴染み「魚伊三」。住民であれば配達中の車を一度は見かけたことがあるかもしれませんね。地域に根付いた仕出し料理・弁当の専門店です。

　2023年で創業83年目を迎える老舗ですが、その長い歴史の中でも前代未聞のコロナ禍を迎え、ここ3年のうちに次々と新規事業に着手しました。

　2020年3月から「うおいさデリバリーサービス」をスタート。従来の仕事が激減したことを機に、それまで踏み切れなかった事業に人員を充てることができました。イエナカ需要が高まり、1個から送料無料で対応（現在は休止）。2020年、母の日はなんと過去最大の注文件数に！　当時は「家で少しでも美味しいものを食べたい」という要望にマッチし、クオリティは下げずに少し高い価格設定でも、多くの方にご利用いただきました。

　2020年9月からは現在も営業中の「テイクアウト専門店 和惣菜 魚伊三」をオープン。こちらはお客様の声がきっかけでした。

「次亜塩素酸水をご利用いただいているお客様から、『何か売上に貢献したいけど、気軽に購入できるものはないの？』という声をいただき、テイクアウト専門店のオープンを決意しました」

　自社建物の４棟のうち１棟を改装し、2020年秋から「テイクアウト専門店 和惣菜 魚伊三」で、自慢の惣菜・弁当の販売を始めました。職人の作る本格和食を手軽に味わえることから、近隣にお住いのお客様から好評を博しています。

　ねりまのオススメ商品コレクション「ねりコレ」を受賞した「まぐろの大かま焼」をはじめとした総菜やお弁当が並びます。なかでも「こだわり弁当」は渾身の自信作。丹精込めて作りこまれた焼き物・揚げ物・煮物がぎっしり。素材にもこだわりすぎて数量限定とのこと。見つけたら迷わずゲットしてください。

　そして、月末恒例の「まぐろフェア」は整理券を配布するほどの人気イベントに！　豊洲市場で仕入れる最上位の天然南マグロは、歴史ある魚伊三の目利きがなければ入手困難。一度食べると病みつきになる濃厚な味わいです。

　本来の仕出し注文では、いち早く人数分の小分け対応を実施しました。感染状況が改善するとともに「家族の集まる法事では会食をしたい」という要望も葬儀関係者を通して聞かれるようになり、少しずつ以前の注文数に回復してきました。

　常にお客様の声に耳を傾け、営業努力を続けてきた結果、売上が戻ると人手不足が新たな問題に。

「食に関する仕事をしたい方や、地元で働きたい方など募集中です。魚伊三では、お客様への感謝はもちろんのこと、スタッフにも常に感謝しています。美味しさを追求する仕事で共に成長し、世の中に貢献していきたい。我が社の自慢は社員食堂！ まかない担当が日替りメニューを出していますよ」

ちょうどお昼時、食堂に潜入させていただくと…なんとも美味しそうなまかない！　従業員であれば170円で食べられるとのこと。これがあれば一日元気に働けそうですね。