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日本経済がいまだ黎明期にあった1878(明治11)年、「日本経済を盛隆に導かん」として渋沢栄一(初代会頭)ら当時の実業人は東京商工会議所を設立しました。
それから130年。現在の日本は明治維新に匹敵するほどの大きな転換期にあるといえます。モノの貿易だけでなく、資本の自由な移動が伴う経済のグローバル化、時間や空間の制約を取り払ったITの飛躍的な発展、価値観やライフスタイルの多様化など、変化の波が押し寄せています。また、少子高齢化や、世界規模での取り組みが叫ばれる地球温暖化対策など、看過できない問題も山積しています。
この潮流の中で、日本経済が持続的に成長していくには、全国の企業数の99.7%、雇用者数の約7割を占める中小企業が、本来もつダイナミズムとバイタリティを存分に発揮することが不可欠です。また、世界都市としての東京が首都機能を強化し、日本全体をリードすることも必要です。
大企業から中小企業まであらゆる規模とすべての業種を会員とする東京商工会議所の役割は、会員一社一社の英知を結集することで、一企業や一業界では対応できない「企業や地域が抱える問題」を解決していくことにあります。そのためには、現場に立脚したキメ細かな政策提言活動と、個々の会員の経営課題にあわせた提案型の経営支援活動をより強力に推進しなければなりません。
私は会頭就任に当たって、「『個』が光るイノベーション」をスローガンに掲げました。イノベーションとは単なる技術革新のみならず、経営やビジネスモデル、働き方、コミュニティや社会システムまであらゆるものを創意工夫して変革していくことを含むものです。勇気ある挑戦と言い換えてもよいかもしれません。企業もそこで働く人々も勇気をもってイノベーションを起こし、「『個』の光」を存分に輝かせなければ、中小企業と地域の活性化、そして日本の再生はありえないと考えます。
今こそ渋沢栄一初代会頭ら先人の精神に立ち返り、みなさまとともに「『個』が光るイノベーション」を具現化し、首都東京と日本経済のさらなる進化に取り組んでまいります。
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