政策提言・要望

政策提言・要望

東京とわが国における観光振興に関する意見について

2017年4月13日
東京商工会議所
地域振興部

 東京商工会議所(三村明夫会頭)は、本日開催の第694回常議員会において、観光委員会(委員長:佐々木隆副会頭・ジェイティービー相談役)がとりまとめた標記意見書を別紙の通り決議しましたのでお知らせします。

政府は、昨年3月、「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定し、観光が地方創生・成長戦略の柱となる認識のもと、観光資源の活用、観光産業の革新、旅行者の受入環境整備等が必要であるとの基本的な考え方を示しました。

そこで、本意見書では、上記の基本的な考え方を踏まえ、次の3点について意見をまとめており、観光を基幹産業へ飛躍させていくためには、特に中小企業のインバウンド対応強化やインフラ面等の整備をする必要があるとしているほか、「東京の魅力向上」に向けた施策の展開が必要と意見しています。

今後、政府をはじめ関係各方面に提出し、意見内容の実現に向けた働きかけを行ってまいります。

【意見項目(抜粋)】

1.国内外の旅行者を惹きつける観光資源の磨き上げと広域連携の強化
 ① 公的インフラ・施設を活用した観光拠点の整備(水辺空間の賑わい創出と舟運活性化、都市公園整備推進)
 ② 景観改善などまち歩きを楽しめる環境整備(無電柱化推進、歩行者空間や広場・ベンチ等街路空間整備)
 ③ 文化芸術や食に着目した観光資源の開発(歴史的建築物、文化財・伝統工芸、文化芸術拠点、食文化)
 ④ 長期滞在の促進に向けた日本各地の連携強化(広域観光周遊ルート、地域間連携、東北の観光復興等)


2.観光をわが国の基幹産業へ育てる取組の加速
 ① 地域・中小企業における観光需要の獲得(多言語対応、決済環境、免税制度の利便性向上等)
 ② 宿泊施設の充実と多様化(旅館のインバウンド対応の推進、健全な民泊の普及等)
 ③ 観光産業の生産性向上と人手不足への対応(休暇取得の着実な推進、外国人留学生採用・定着支援)
 ④ 多様な国・地域からの誘客に向けた観光プロモーションの展開(欧米豪など観光先進国からの誘客促進等)
 ⑤ MICE誘致の促進(MICE施設の機能強化、ユニークベニューの充実等)
 ⑥ 国内観光の活性化に向けた戦略的取組の推進(新たな旅行ニーズの掘り起し、若者の旅行体験の促進等)


3.すべての旅行者が快適に観光を満喫できる環境整備
 ① 首都圏空港・東京港の機能強化(首都圏空港・東京港の容量拡大、国際線拡充、クルーズ船受入整備等)
 ② 通信環境の向上と誰もが一人歩きできる環境の実現(通信環境(Wi-Fi等)整備、多言語による観光案内)
 ③ 観光危機管理体制の強化と外国人患者受入体制の充実(自然災害、テロ等)
 ④ 安全確保と品質向上に向けたツアーオペレーターの適正管理(登録制度導入による事業者の実態把握)
 ⑤ アクセシブル・ツーリズムの充実(バリアフリー化、ユニバーサルデザインの普及促進等)

東京とわが国における観光振興に関する意見

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
地域振興部
担当 小島・岩澤
TEL 03-3283-7658