スペシャルインタビュー #04

大田 茜

挑戦する中小企業にスポットを当て、
広く知ってもらう

中小企業振興事業


勇気ある経営大賞

政策部門
中小企業部

大田 茜

私は現在、『勇気ある経営大賞』という、 中小企業振興事業を担当しています。

この事業は、過去の事業の在り方にとらわれず先進的な取り組みを行い、高い障壁に対して”勇気ある挑戦”をされている中小企業を顕彰する制度です。製造業をはじめ、建設業、卸売業、小売業、サービス業など多彩な企業からの応募があります。

普段注目されることの多い大企業だけではなく、中小企業の中にもすばらしい企業が本当にたくさんあります。そうした企業にスポットライトを当てて応援するために創設された事業です。私は応募いただいた企業経営者へのヒアリングや選考委員が企業の現場を訪問して調査する選考のサポートなど、選考を通した準備・運営や、受賞企業のPRに携わっています。

2022年は本事業の第20回を迎えた節目の年で、記念事業として、受賞企業に登壇いただいた座談会や、受賞企業の同窓会のような形で選考に携わった方も含めたパーティーを開催しました。

いろいろな業種の企業との出会いが魅力の事業

大田 茜

この事業の一番の魅力は、東京にある一流のキラキラした中小企業の経営者の方に出会えることです。

一般的に名の知られている企業ではなく、例えばネジだったり、医療機器だったりを作っている、有名ではないかもしれないけれど私たちの日々の暮らしを支えてくれている会社を知ることができるのは、とても貴重な経験だと思います。仕事を通じて普段出会えない様々な業種の企業の方々に出会えることに、私自身大きな魅力を感じています。

過去の受賞企業の中には、元々小さな町工場で、赤字続きで経営状態が苦しい中、職人の手作業による製造から機械化に転換し、品質の安定や従業員の育成期間の短縮を実現させたことで業績が改善し、いまや世界数十か国と取引を行うまで成長している企業もいます。他の中小企業や経営者の方にとっても、非常にインパクトの大きい事例だと思います。

事務局として、選考に関する説明や調査で応募企業に足を運び、具体的なお話を伺うのですが、経営者の方は苦しかった時のことは積極的には話してくださらないことが多いです。でも、その「苦しい時があったからこそ今の成功がある、会社として成長できた」という生の声を聞き出し、同じような苦労をされている企業の方々にも伝えたい一心で、ヒアリングを行っています。そのために、提出いただいた応募用紙や資料、会社のホームページ、メディアの記事等に目を通し、十分な下調べをしてから訪問するようにしています。

事業においては、自分が関わった企業をつい応援したくなってしまうので、客観性を保つのが難しい部分ですね(笑)。ただ、実は今回受賞されたうちの1社が、ぜひ応募してみませんかと直接お声がけした企業で、顕彰式典でその企業の方から声をかけていただいて、「大田さんのおかげで受賞できました」とお言葉をいただいた時はすごく嬉しかったです。

企業の皆さまが協力してくれている、忙しい中時間を割いてもらっていることは忘れずに、どんな時も明るく、全力で取り組むことを大切に業務に取り組んでいます。このように事業を通して、少しでも企業の皆さまのお役に立てていると実感できることが、仕事の大きなやりがいです。

プロジェクトメンバー紹介

大田 茜

政策部門
中小企業部

大田 茜

Q1.入所のきっかけは?

幼いころ、宇宙飛行士の向井千秋さんにあこがれていて、宇宙飛行士になりたいなと思っていた時期があり、いろいろ勉強して行く中で宇宙開発やロケット開発などに漠然とロマンを感じていました。ある時、ロケット開発には大企業、中小企業問わずいろいろな企業が携わっていると知り、そういった企業を分け隔てなく応援したいと思ったのが入所のきっかけです。

大田 茜

Q2.これまでの経歴は?

入所後は3年目まで広報部に配属され、東京商工会議所の会報誌「東商新聞」の制作に携わり、東商で実施している様々な政策要望活動・事業のPRを行っていました。広報部での多くの企業や経営者への取材経験を通し、信頼関係の構築や真意の聞き出し方などのスキルを身につけることができました。現在も、いろいろな部署の方に仕事の協力を依頼する際や企業をご紹介いただく際に、広報部時代のご縁や経験が生かされていると感じます。

Q3.今後の目標は?

東商ではジョブローテーションによって複数の部署を経験し、いろいろな知見を得ることができますが、将来的には東商の「現場」に出たいなと思っています。

東商は都内23支部あり、それぞれの地域に特化した企業支援や地域振興を行うことができます。もともと宇宙開発やロケット開発に携わっている企業を応援したいという希望がありますので、地域の企業に直に接する距離感で仕事がしたいです。

Q4.東商はどんな職場ですか?

入所前は堅い行政のようなイメージでしたが、実際そんなことはなかったです(笑)。

自分がやりたいことがあればその理由と目的、期待される効果などを含め、キチンと説明すれば新しいことにもどんどん挑戦できます。

例えば一年を通じた事業方針や来年度の予算を決める際、やりたいと思った事業に予算をつけて上司に相談し、実施することもできます。もちろん指摘を受ける部分もたくさんありますが、外から見ていた以上に、事業に対する基本的な考えが一致しており、しっかりとした軸をもっていれば、打ち出した方向性を尊重してもらえますし、自分で考えてできる仕事の範囲は広いと思います。自分で仕事を進めていくのでその分責任は問われますが、一人一人の裁量が大きい職場に魅力を感じています。

東商の職員の特徴ですが、例えば私が尊敬している職場の先輩は、いろんな人と分け隔てなく接することができて、どんな時も明るく周りの方に気遣いができる方です。それが社内であっても外部の方に対しても同じなので、その先輩を中心に人の輪が広がっていくのがすごいなと感じます。

東商の職員は、細かな部分にまで目が届く方、人が好きな方が多いように感じています。

学生・求職者へのメッセージ

東商では色々な企業や人と出会い、様々な事業を通して多様な業務を経験できます。人生は一度きりなので、いろんな経験をしたいと思う方にはとても魅力的な職場だと思います。

就職活動は大変なことが多いと思いますが、ぜひ自分がやってみたいと思うことに挑戦してみてください!