スペシャルインタビュー #05

渡辺 優

町工場の優れた技術を広く発信し、
産業の活性化を図る

地域密着な支部での仕事


葛飾町工場物語・企業訪問

相談部門
葛飾支部

渡辺 優

私は23区にそれぞれある東商の支部のうち、葛飾支部で勤務しています。葛飾支部では、区内事業者の補助金や融資、税金、記帳、販路開拓など様々な内容に関するご相談に対応するほか、講習会、地域イベント・支部会員向け事業の企画・運営を行っています。

また、葛飾支部の地域振興事業で大きな反響をいただいているのが、「葛飾町工場物語」事業です。

「葛飾町工場物語」とは、葛飾区の町工場から生み出される選りすぐりの製品・部品・技術のすごさを“未来を照らす技”葛飾ブランド「葛飾町工場物語」と認定して、その製造背景やエピソードなどを交えたストーリー性豊かなマンガや紹介記事を広く区内外にPRしていく全国でも珍しいブランド発信事業です。認定は2007年から始まり、2022年度で16回目を迎えました。

東京23区で第3位の工場数を誇る、下町工業集積地域の代表格である葛飾区では、身近な日用消費財や生活雑貨はもちろん、世界的なメーカーの製品でも使用されている部品等、私たちの日常生活にも深く関わっている様々な製品が製造されています。

葛飾区内の町工場が有する優れた技術等により製造された製品・部品などを葛飾ブランド「葛飾町工場物語」として認定し、その情報を広く発信していくことで、葛飾区が高品質製品製造の集積地であるイメージを高め、区内企業の販路の拡大につなげることで、産業の活性化を図るため本事業を実施しています。

ダイヤの原石のような製品や技術に出会えるのが本事業の魅力です。

渡辺 優

町工場には優れた製品や技術がたくさんあります。しかし、大企業とは違いヒト・モノ・カネの経営資源が限られている中小企業では、そうした魅力を必ずしもPRしきれていないのが現状です。隠れてはいるものの、キラリと光る、ダイヤの原石のような製品や技術に出会えるのが担当者からみた本事業の魅力です。

私は本事業に携わっていくなかで「ものづくりをリスペクトする」気持ちを大切にしています。地価の高い東京で、原材料価格の高騰など、逆風となる要因も多い中、あえて「ものづくり」に挑んでいる企業の想いにはいつも感服します。

葛飾区にある多くの企業が日頃から技術の研鑽を積み、他社にはない独創的なアイディアを練っています。

しかし、経営資源に限りのある中小企業ではそこに注力せざるを得ないため、どうしてもその先の「PR」や「売る」という部分が弱くなってしまう点は否めません。その弱くなってしまう部分に対して地域をあげてフォローしているのが葛飾ブランドだと思います。

個々の企業が放つ光は小さくても、光が多く集まることで、その輝きはどんどん増していき、地域が放つ大きな光になると思います。この事業を通じて、葛飾区内産業の底上げと魅力向上を図っていくことが地域と企業の永続的な発展につながっていくと思います。

プロジェクトメンバー紹介

渡辺 優

相談部門
葛飾支部

渡辺 優

Q1.入所のきっかけは?

前職ではガソリンスタンドの事業者を主な取引先とした営業活動を行っていました。仕事を通して、世界の脱炭素への動きなど様々な外部環境の変化によって、将来的な事業継続に対して不安を抱えている方が数多くいらっしゃることを知りました。

そこから、現代の不確実性の高い経営環境の中で、中小企業支援の必要性を強く感じるとともに、業界問わず自分自身が多くの中小企業の役に立てる仕事がしたいと思ったことが入所のきっかけになっています。

渡辺 優

Q2.今後の目標は?

現在は町工場など歴史のある会社が多い葛飾区で経験を積んでいますが、将来的には大企業が多い地域や創業間もない企業が多い地域など、異なる特徴のある支部でも働いてみたいと思っています。やはり、中小企業支援の最前線である相談部門の中で様々な経験を積んでレベルアップしていきたい、というのが今のキャリアプランです。

Q3.休日の過ごし方は?

オフの日は家の近くにある河川敷で体を動かしたり、散歩したりすることが多いですかね。リフレッシュ方法としてはサウナに行ったり…あとはお酒を飲むことくらいですね(笑)

Q4.東商はどんな職場ですか?

ギャップで言うと、所内に本当に様々な事業・業務があるということです。一般的に有名な検定のイメージはありましたが、共済事業(会員向けの各種団体保険の提供)や人材支援など、本当に多面的に、中小企業を支えられる事業が揃っているのだなと。こちらとしては直接経営者の方にサービスを提供することも多いので、多くて覚えきれないので困っているくらいです(笑)。

他の職場との違いでいうと、「目の前のお客様を第一優先にする」考え方が浸透しているところだと感じます。東商は会員の方々がいることによって活動できているので、会員を増やす上で、また経営改善事業をする上で、目標数値があってもそれを無理に追いかけることはありません。

また前職とは異なる経営相談業務に携わるうえで、教育環境がすごくしっかりしていてありがたかったですね。かなり丁寧にOJT研修をしていただけましたし、オンライン研修が各種あり、業務に活かすことができました。

職員の方は親身になってお客さんに対峙される方が非常に多いと感じます。職員に共通して、お客様第一という意識があるのは東商の非常に良いところだと感じています。

学生・求職者へのメッセージ

就職活動は少し先の未来も見えないので、不安に感じられる方も多いと思います。でもそれは逆にいえば「人生を変える大きなチャンスを秘めているもの」だということ。これを念頭に置いて、後悔のないよう精一杯頑張ってください!