HOME (準備中)
導入企業事例

導入企業事例

有限会社ケイ・ピー・ディ

有限会社ケイ・ピー・ディ 代表取締役 加藤木 一明

スマートフォンやオーディオなどの
電子機器からロケットまで、
企画開発から製造まで請け負う
プリント基板開発会社

  • 企画、設計
  • 顧客対応・営業
  • 6名以上~10名以下
  • 販路拡大
  • 自社技術、情報の発信・ブランド化
  • その他
  • 各種SNS(YouTube、Facebook、インスタグラムなど)
  • クラウドファンディング

クラウドファンディングを通じ
新しいことに挑戦する企業ということが
広がり新規の取引も拡大

スマートものづくり
事例MOVIE

1現場で課題と向き合う

東日本大震災の影響で仕事依頼が9割減少事業を根本から見直す

東日本大震災の影響で
仕事依頼が9割減少
事業を根本から見直す

当社は1999年に音響機器で使用する電子回路などを施す基板設計を専門とする企業として創業しました。現在は、設計だけでなく基板の開発会社として、企画から組立まで一連の工程を全て行っております。創業当時は、主に大手映像機器メーカーからの依頼でビデオデッキ(VHS)の基板を設計していました。同メーカーからは他商品の基板を担当させていただいたこともあり、業績も安定してきました。しかし、ブルーレイなどの登場により徐々に売上が減少。また2011年に発生した東日本大震災やタイの洪水の影響もあり、依頼を受けていた開発が9割ほどストップしてしまいました。
 そのため売上もピーク時の10%ほどまで激減。1年近く売上が見込めない時期もあり、何かをやろうと決意。東京都産業技術研究センターが主催する異業種の方も出席する勉強会に参加することに。異業種の景気状況は私たちと同じように悪いのか、それともいいのか。どういうことで困っているのかを聞こうと思ったからです。

2スマートものづくり実践

基板の可能性を探るクラウドファンディングを活かした資金調達に挑戦

基板の可能性を探る
クラウドファンディングを
活かした資金調達に挑戦

異業種交流会のなかで、少量で自社製品を作ることを目的にして“マイクロものづくり”の実践講座を受けました。その講座で、自分はどういう商品を作るかという発表の場があり、基板をデザインしたアクセサリー作りを思いつきました。基板をイメージしやすい緑色を活かし、基板の真反対の存在である自然界の葉っぱをイメージしたアクセサリーがおもしろいのではと考えたからです。基板は四角形のイメージが強いので、葉っぱの形にすることで基板の新たな可能性として見せられ、営業ツールにもなるのではとも思いました。実際にデザインフェスタに出展し、1個3,000〜4,000円で基板のペンダントを試験的に販売したところ、全部売り切ることができました。良い感触も得られたため、量産を目指してクラウドファンディングで資金調達をすることにしました。当時、まだ馴染みの薄かったクラウドファンディングですが、異業種交流会のセミナーを受講するなかで存在を知り、活用してみることにしました。
 クラウドファンディングを広く告知するためにTwitterやFacebookの専用アカウントを開設しました。出資者を募るために自作の動画を製作したほか、出資者には商品を返礼品としてお渡しするという形式をとり、製作過程や最新情報も毎日発信しました。その結果、99名の出資者を得て目標だった40万円を超え60万円もの資金調達に成功。また、Facebook上にクラウドファンディングに使用する動画を事前にアップし、知人などに評価していただくことで動画製作のクオリティアップのツールとしてSNSを活用しました。

3課題解決

SNSを活用して製品の改良に活かすユニークな企業というイメージを得て、新規取引先も獲得

SNSを活用して製品の改良に活かす
ユニークな企業という
イメージを得て、新規取引先も獲得

クラウドファンディングでは出資者から意見やアドバイスを直接取り入れることができたので、商品製作の参考にもなりました。また、こうした事例もあまりなく、さまざまなメディアにも取り上げられ、商品だけでなく企業の知名度も向上。これまで取引のなかった業種や企業から「基板でそんなものが作れるなら、こういうものも作れませんか?」という開発の相談が増えました。
 基板の開発には、企画、設計、実装、組立という数々の工程があります。当社は基板の設計業務を主としていたため、そのほかの工程に関する仕事はお断りしていました。しかし、この機会に今まで取り組んでいなかった企画や開発、実装、組立も行う会社としてネットワークを広げることを決意します。このチャレンジがうまくいき、事業の拡大にも成功しました。その一環として、東京理科大学との共同研究も始まりました。こうした取り組みが功を奏しピーク時の10%くらいまで落ち込んだ売上も1年ほどで回復し、今では震災前と比較しても約5倍に。現在もFacebookを中心に、SNSを仕事状況の発信や基板のPRの場として活用しています。実際にSNSを通じて仕事の相談や依頼が来ることもあります。

常に新しいことへ挑戦

常に新しいことへ挑戦

 私自身、クラウドファンディングをはじめ、プレスリリース配信や動画撮影など、企業や自社製品をPRするために、さまざまなことに取り組んできました。このことから、いろいろなことに挑戦しないと会社が成長していかないと感じています。その挑戦や取り組みをPRする場としてFacebookなどのSNSを利用して、上手に発信していくことが大切です。

企業情報

会社所在地:東京都葛飾区細田5-22-10
電話:03-3659-8899
従業員:6名
創業:1999年
資本金:300万円
web:http://www.kpd-jp.biz/
2019年2月時点