政策提言・要望

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『卸売業の生き残り戦略』~5つの戦略ポイントと活性化への10の事例~商業卸売部会 卸売経営活性化研究会 報告書

2005年7月25日
東京商工会議所

 東京商工会議所(山口信夫会頭)の商業卸売部会(部会長 馬場彰 ㈱オンワード樫山名誉会長)は、このほど『卸売業の生き残り戦略』~5つの戦略ポイントと活性化への10の事例~をとりまとめた。
  高度情報化(IT)社会の進展、経済のグローバル化、流通経路の構造変化、またそれら経済環境の変化にともなう合併・提携等合従連衡の動きなど、卸売業界を取り巻く環境はますます厳しくなっている。こうした状況を受け、商業卸売部会では、卸売経営活性化研究会(座長 宮下正房 東京経済大学経営学部教授)を設置し、卸売業が競争に勝ち抜き、発展するための経営条件を検討してきた。
 報告書の主な内容は以下の通り。

提言要望

第1章 これからの消費財卸売業の戦略ポイント
卸売業が競争に勝ち抜き、発展するための経営条件として、とくに重要な戦略ポイントを5つ提言。
◆戦略ポイント(1) 「消費者ニーズの徹底分析」
~消費者起点型卸売経営への転換~
◆戦略ポイント(2) 「自社のマーチャンダイジングの総点検と改革」
~商品の専門性、差異性、特異性の追求~
◆戦略ポイント(3) 「新しい営業・販売システムへの改革」
~リテールサポート(小売業支援)型販売活動のノウハウ開発~
◆戦略ポイント(4) 「協働によるサプライチェーン(調達・製造・物流行程の最適化)の確立」
~本格的な共同化、統合化、連携への挑戦~
◆戦略ポイント(5) 「卸売経営者の基本姿勢と目標」
~意欲、信念、挑戦が決め手~

第2章 卸売業における活性化への戦略的取組み事例
経営活性化への取組みとして、上記の5つの戦略ポイントを実践している10の事例を紹介。
●事例Ⅰ: 海外との関係強化による取扱商品の独自性確保
●事例II: 地域密着型経営による販売先への徹底サービスの実現
●事例III: 販売先小売業の機能代行による売場活性化支援
●事例IV: 異業種連携によるリテールサービスの徹底化
●事例V: 製配販全体の物流の効率化と販売促進の効果性を追求
●事例VI: 高品質な物流と店頭支援、品揃えによる卸“新業態”への転換
●事例VII: 全国菓子専業卸売業者の連邦経営による機能強化
●事例VIII: 異業種卸売業合併による地域小売業の本部機能遂行
●事例IX: 消費者起点のトータルな流通合理化の実現
●事例X: 問屋街主体の産学連携化の推進

<参考データ編>
 全国・東京の卸売業、小売業の事業所数、年間販売額、従業員数などの推移データや人口、年齢構成データなどをもとに、東京の卸売業、小売業がおかれている状況を分析。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所