政策提言・要望

今後の廃棄物・リサイクル政策に係わる意見

平成11年1月8日
東京商工会議所

 我が国の廃棄物処理は、市町村(一般廃棄物)と排出事業者(産業廃棄物)に適正処理を義務づけることにより進められているが、最終処分場の確保が益々困難になるという状況等を鑑みると、「適正に処理する(焼却・埋立)」だけの方針では早晩限界となる。さらに、一般ゴミの処理費の上昇は、行政負担を増大し、地域社会に目に見えない経済的負担を課していくおそれがある。また、ゴミ問題は、再生品の活用など資源の循環という視点で考えると、我が国はもとよりアジア並びに地球規模の環境保全に通じる問題である。
 したがって、我が国の廃棄物政策は、リサイクルを重視した資源循環型社会システムの構築に向けてさらなる改革が必要である。
 現在、我が国のリサイクル政策は、環境基本法の下で、再生資源利用促進法(リサイクル法)や容器包装リサイクル法等により、特定の製品、素材の分別収集化、リサイクル率向上をはかっている。また、先頃制定された家電リサイクル法は、小売り業者等に引き取り義務、製造業者等に再商品化義務を課すとともに、排出者に経済的負担を求めることを制度化するなど、資源循環の新たな方策を盛り込んだ政策となっている。
 こうした政策は、資源循環型社会システムの構築に有効であり、関係省庁や地方自治体においては、今後、家電リサイクル制度等の円滑な執行のために、国民に同制度の趣旨を周知徹底する必要がある。
 そのなかで、資源循環型社会システム構築のために、廃棄物の区分の見直し、行政・企業・消費者の役割分担等基本的な制度改革に向けて新たな施策のあり方が、政府の関係審議会等で論議されている。
 そこで、当所としては、新たな廃棄物・リサイクル政策の展開は、産業構造の改革、環境関連技術の開発、環境配慮型商品の開発、社内体制の整備等企業経営上様々な影響が及ぶものと考え、主要な論点に関して下記の通り意見を申し述べるので、政府・地方自治体等関係先におかれては、その趣旨実現に関し、格別の配慮をされたい。

提言


 1.リサイクル社会実現に向けての施策普及について

 我が国が廃棄物・リサイクル政策を推進するためには、環境基本法が各主体に求めているリサイクルへの責務に基づき、廃棄物の発生抑制、使用済み製品等の再利用、再生利用の重要性を改めて国民各層に周知徹底されたい。なお、資源の再生利用に関しては、製品や材料の特性に応じた再生利用やエネルギ-回収がはかられるべきである。
 また、リサイクルを社会システムとして定着させるには、行政・企業・消費者が自らの役割分担を理解し、自主的努力を中心に必要に応じて相互に協力することが肝要である。

 2.廃棄物の定義の見直しについて

 廃棄物処理法では、適正処理を趣旨として、一般廃棄物、産業廃棄物、特別管理廃棄物等の規定に応じて廃棄物を分類しているが、リサイクル政策をさらに推進するためには、リサイクル可能性等に応じて区分・定義を見直し、同法の目的を廃棄物処理や清掃という趣旨から、資源の再生利用にも配慮した法制度となるよう関係審議会等で検討されたい。

 3.生産・流通・消費から回収・再生における各主体の役割について

 生産段階において、出来るかぎりリサイクル可能な製品づくりを心掛けることは、ライフサイクルアセスメントの観点からも環境負荷の低減に有効であり、企業はそうした製品づくりに積極的に努力する必要がある。また、行政・消費者は、そうした環境配慮型製品を積極的に購入・使用すべきである。こうした、環境に配慮した行動を支援するために、政府・地方自治体は、税制・金融面等で必要な措置を拡充されたい。
 また、リサイクルに係わる社会的コスト(回収コスト等)を誰が・どの様に負担するのかという問題は、製品や素材によって様々な方法が考えられるので、既存の法制度における状況を十分検証するとともに、効果的なリサイクル技術の開発促進のための政策的支援措置を拡充されたい。
 なお、廃棄物・リサイクル政策を一体化した法制度の必要性が、関係審議会の一部で論議されているが、実効あるリサイクル政策を確立するためには、個々の製品や素材のリサイクル等の実態等を踏まえた論議が肝要で、その法制化の是非については関係省庁間等で十分慎重に協議されたい。

 4.環境関連情報の提供体制の整備について

 環境関連法規が年々多様化するなかで、関連の政省令や地方自治体の条例等も広範にわたっている。そうしたなかで、企業が資源循環型社会に向けた製品開発を促進し、省エネ省資源体制を社内に構築するためには、企業が容易に必要な環境関連情報を入手できる体制が整備されなければならない。したがって、国・地方自治体は、インタ-ネット等を活用して環境関連情報が総合的かつ容易に入手できる情報提供体制を整備されたい。

 5.環境教育・環境学習の機会拡大について

 資源循環型社会システムの担い手となる国民各層に対して、省エネ省資源の重要性を啓発し、自らのライフスタイルを見直すための環境教育や環境学習の機会を拡大する必要がある。とりわけ、学校教育において環境教育の機会を高めることは、自立した市民の育成に有効である。従って、教育機関におかれては、教科教育を超えた総合的環境学習の機会を積極的に採用されたい。また、社会人の生涯学習における環境学習について、地方自治体は、先端的な取り組みを進めている企業の環境技術の紹介や関連施設の見学等を教材として、実践的な学習がはかれるよう、その学習内容の充実に努められたい。

以上

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