会頭コメント

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日経平均株価の史上最高値突破について

2024年2月22日
東京商工会議所


 本日の日経平均株価の終値がバブル期に付けた1989年の史上最高値を超えて引けた。

 米国の堅調な景気やハイテク関連株の高騰が追い風となり、国内大手企業の好業績に加え、わが国の円安基調が当面は続くとの見方が強いこと、さらには中国への投資を手控えた海外からの資金流入など、複数の要因が相俟った結果であると考える。

 一方、株高を引き続き安定的なものとし、わが国として「成長と分配の好循環」につなげるためには、物価の安定とともに、内需や個人消費の拡大を促す取り組みが必要であり、それを支える持続的な賃上げが何としても不可欠である。

 特に今期好業績を収めた大手企業には、収益の果実をサプライチェーン全体でシェアするべく、労務費上昇分を含む中小企業の価格転嫁のさらなる推進に向けて一層の協力をお願いしたい。わが国就業者の約7割が従事する中小企業における業績の改善を実現できてこそ、わが国経済の真の再生と言うことができる。

以上