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東京2020大会における交通輸送円滑化に関する会員企業アンケート調査結果を取りまとめました

2017年12月12日
東京商工会議所
地域振興部

 東京商工会議所(三村明夫会頭)は、オリンピック・パラリンピック特別委員会(委員長=中村満義・鹿島建設会長)において、2012年のロンドン大会の際に交通混雑回避に有効であった、テレワークや時差出勤等の取組みや、交通行動の見直しについて、会員企業の現状や協力への意向、課題等を把握するために、標記アンケートを実施し、このたび調査結果がまとまりましたのでお知らせいたします。

調査の背景/概要:
東京2020年大会の競技場の多くは、通勤・物流等の交通需要が集中する地域に立地しており、大会の成功のためには、「大会関係者の円滑な輸送」と「経済活動の安定」の両立を図ることが必要です。東京商工会議所は、1964年の東京大会の際にも都内交通規制に協力し、大会期間中の交通緩和に貢献しており、東京2020年大会においても地元経済団体として貢献していく所存です。このたびのアンケートを通じて会員企業の課題や実態等を把握し、関係機関への情報提供や提言を行って参ります。

調査結果の主なポイントは以下のとおりです。

【 調査結果の主なポイント】

1.2020年に向けた、テレワーク、時差出勤、出退勤時間を柔軟に設定できる制度の導入について
○2020年までの導入に前向きな回答は、テレワークが16.4%、時差出勤が27.2%、フレックスタイム制等の柔軟な出退勤制度が28.9%。一方、「今は何とも言えない」との回答がいずれも最も多く、様子見の企業が4割以上いる結果となった。
○また、「取引先との関係から自社だけでは対応が難しい」、「東京の企業だけでなく、全国の企業の理解が必要」といった、社会全体で取り組むための働きかけが必要との声も寄せられた。
○2020年に向けて企業の取り組みを促進するためには、東京都のみならず国全体でムーブメントを巻き起こすべく、テレワークのガイドラインの早期周知や、インセンティブの充実、成功事例や課題解決策の共有など、企業が取組みやすい環境整備が必要。

2.ボランティア休暇について
○「休暇制度の中にボランティア休暇がある」との回答は6.0%と低水準。ボランティア休暇の整備状況を踏まえ、就業者も参加しやすいボランティアの応募条件の検討が必要。

3.大会期間中の「交通行動の見直し(変える、やめる、へらす)」に関する課題と協力への意向
○「営業時間の変更」は36.4%が「対応・検討が可能」と回答。
○「大会交通が集中するエリアの迂回」は80.9%が「対応・検討が可能」と回答、「移動手段を車利用から公共交通利用への変更」は71.7%であり、協力の意向は高い結果。
○「仕入・出荷等の配送時間の変更」と「配送回数の抑制」は「対応・検討が可能」との回答はいずれも5割弱であったが、「対応できない」との回答は運輸業が突出して高い。「取引先との関係があり、運輸業者だけでは解決できない」との声も多く、「配送時間の変更」「配送回数の抑制」への協力には、荷主・配送先の理解・協力と業種特性に応じたきめ細かな配慮が必要。

4.大会期間中の交通規制により、影響が大きく出る時間帯
○大会期間中の交通規制により影響が大きく出る時間帯は「9時台~11時台」が72.6%と最も多い。同時間帯に交通規制を実施する場合は、早期の情報提供と十分な配慮が必要。

5.大会期間中の交通規制の詳細情報がいつ頃までに明らかにならないと業務上、支障が生じるか
○6か月以上前に交通規制の詳細情報が必要とする回答は3割に上り、テレワーク導入の準備や人員配置・配車計画の変更等、対策の準備のために、1年以上前の情報提供を求める声も寄せられた。

調査結果の詳細は、別紙「調査結果<概要版>」および「調査結果」(本文)をご参照ください。

【調査概要】
 調査期間:2017年10月10日~10月25日
 総発送数:東京2020大会の競技会場等を有する12区(※)に所在する東商会員企業のうち10,000社
 回答数:1,200社
 有効回収率:12.0%
 (※)千代田区、中央区、港区、新宿区、品川区、大田区、世田谷区、渋谷区、練馬区、江東区、墨田区、江戸川区

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
地域振興部
担当 進藤、田畑、寺尾
TEL 03-3283-7621
FAX 03-3283-7633