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東商けいきょう集計結果(中小企業の景況感に関する調査)2016年1~3月期

2016年3月23日
東京商工会議所
中小企業部

 東京商工会議所(三村明夫会頭)はこの度、中小企業の景況感をより正確に把握することを目的に、標記調査を実施しました。調査期間は、2016年2月19日から3月1日まで、対象は東京23区の中小企業2,437社。調査はFAXおよび聴き取りで行い、回答数は835社(回答率34.3%)。今回は、付帯調査として「採用の動向について」を併せて実施しております。

【 東京(中小企業)の景況は横ばい。先行きも慎重な見通し。】

〇「業況DI」(前年同期比・全業種)は、前期(10~12月期)と比べ0.1ポイント改善し▲7.3と、前回調査に引き続き、横ばいの動きとなった。業種別では、下降傾向が続く製造業は5.2ポイント悪化し▲17.3となった。一方、建設業では悪化から不変への変化を主因とし、10.6ポイント改善し、5.9とプラス圏に回復した。年明け以降の株価下落や為替の円高傾向等で、先行きへの不透明感が強まる中、来期の見通し(前年同期比)は、今期と比べ0.6ポイント悪化し▲7.9と、慎重な見通し。

〇「売上DI」(前年同期比・全業種)は、前期と比べ3.1ポイント悪化し、▲6.5と3期連続の悪化となった。業種別では、暖冬による冬物衣料の売れ行き不調や、個人消費の低迷の影響を受け、小売業が6.6ポイント悪化し▲22.3となった。5業種全てで悪化したものの、サービス業は4.6とプラス圏を保った。来期の見通し(前年同期比・全業種)は、今期と比べ2.4ポイント改善し▲4.1を見込む。

〇「採算DI」(今期水準、「黒字」と回答した企業-「赤字」と回答した企業の割合・全業種)は、前期から0.5ポイント改善し16.8と横ばいの動きが続く。業種別では、「仕入れ値の上昇・価格転嫁の難しさ・価格競争の激化」を依然課題とする卸売業で9.6ポイント悪化し8.6となった。一方、建設業は、引き合いの増加により選別受注が進み、7.8ポイント改善し33.0となった。来期の見通し(来期水準・全業種)は、4.1ポイント改善の20.9を見込む。

〇「資金繰りDI」(前年同期比・全業種)は、前期と比べ1.9ポイント改善し▲4.2となった。業種別では、前期大きく悪化していた建設業が17.2ポイントの改善と持ち直し、9.7となった。

〇「採用の動向」は、2015年度正社員を採用した企業が36%、非正規社員を採用した企業が26.8%。2016年度正社員の採用を予定する企業が34.1%(現段階では未定とする企業は18.3%)、非正規社員を採用する企業は20.1%(現段階では未定とする企業は21.9%)となった。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
中小企業部
担当 菱川・河村・大矢
TEL 03-3283-7643