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第13回「勇気ある経営大賞」受賞企業の決定について

革新的・創造的な技術・技能や経営手法で、独自性のある製品・サービスを生み出す中小企業を表彰

2015年9月17日
東京商工会議所
中小企業部

 東京商工会議所(三村明夫会頭)は、第13回「勇気ある経営大賞」(実行委員長:伊東孝紳副会頭・本田技研工業㈱取締役相談役)の受賞企業を以下のとおり決定しましたので、お知らせします。

 本賞は、厳しい経営環境の中で勇気ある挑戦をしている中小企業またはグループを顕彰する事業です。革新的あるいは創造的な技術・技能や経営手法等により、独自性のある製品・サービスを生み出している企業の顕彰を行い、その活動を広くPRすることで、後に続く中小企業に目標と勇気を与え、ひいては経済の活性化に資することを目的としています。受賞企業に対しては賞金(大賞200万円、優秀賞50万円、特別賞30万円)と顕彰状、トロフィーが贈呈されます。

 第13回を迎えた本顕彰事業の実施にあたっては、本年1月から3月にかけて募集を行い、171社の中小企業から応募がありました。選考ワーキンググループ(鵜飼 信一座長:早稲田大学商学学術院教授)による書類選考・実地調査を経て、実行委員会及び選考委員会(伊丹 敬之委員長:東京理科大学イノベーション研究科教授)による経営者プレゼンテーション審査の結果、大賞1社、優秀賞2社、特別賞2社が決定しました。

 また、本年より大賞・優秀賞・特別賞とは別に、革新的な製品・サービスやビジネスモデルを生み出すための努力がみられ、総合的な観点から今後、大賞・優秀賞・特別賞を受賞することが期待される企業(9社)に、「奨励賞」を贈呈することも併せて決定しました。

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◆大 賞 
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スタック電子㈱ (東京都昭島市:代表取締役社長 渡辺 勝博/高周波と光の伝送機器の製造)

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【受賞理由】
○当社の「オシロスコープ用プローブ」は、一時世界シェア70%を達成し、売上が拡大した。しかし、「1プローブメーカーに止まりたくない」との思いから、創業10年目に中小企業には難しいとされた放送・通信業界へ参入。実績が重要な市場で参入当初は苦労するも、実績を積み重ね、今では大手企業からも頼られる存在となっていること。

○創業者の「会社とは経営者個人の物ではなく、株主や社員みんなの物」という創業時からの一貫した考えから、オーナーの親族外への承継を実現、全社員の70%が株主(社員持株会制度による)となった。また、資本のみならず創業者の“想い”を次代に受け継ぐことで本当の意味での事業承継を実現したこと。
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◆優秀賞  
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㈱ウエマツ (東京都豊島区:代表取締役社長 福田 浩志/ポスター・カタログなどの高付加価値多色印刷物製造)
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【受賞理由】
○「経営の見える化」をはじめとする各種の社内改善に着手し、前経営者のもとで大きく傾いた財務を立て直した。その信用を背景に金融機関からの支援を受け、リーマンショックの逆風を好機ととらえ、新工場を建設した。その最新鋭の工場を武器に、同業の大手・中堅の優良印刷会社から業務を受託する業界最大の印刷ファンドリー(受託製造専門会社)という独自のビジネスモデルを確立し業績を伸ばしていること。
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㈱CSS技術開発 (東京都多摩市:代表取締役 高城 雄三/測量サービス、測量ソフト開発・販売)
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【受賞理由】
○当社が開発した測量用ソフトウェアをライバル会社に違法コピーされ、大きな損害を受けたが、それを機に更なる技術向上を図り、造園測量から土木・堤防測量などの新規分野へ進出し、3Dスキャナ等を活用した「世の中にない技術」で事業を大きく拡大させたこと。

○5人いた全社員が退職するという危機的事態に直面、ライバル会社の立ち上げにより当社の売上が急落するも、社長自らがこれまでの経営のやり方を自省して従業員が働きやすい環境を構築し、約3年を掛け売上を回復させたこと。
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◆特別賞
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北星鉛筆株式会社(東京都中央区:代表取締役社長 杉谷 和俊/鉛筆製造と製造時に排出される廃棄物「おが屑」の再商品化事業)
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【受賞理由】
○鉛筆製造時に排出される約40%の「おが屑」の再利用により、木の粘土、木の絵の具、着火用薪などの製品開発に成功。子供から大人まで楽しめる製品として商品化し、「循環型鉛筆産業システム」を構築したこと。

○平成元年の工場建て替えを機に、子供向けの工場見学をスタート。平成22年には、「東京ペンシルラボ」という子供向けの学習施設を開設し、子供の教育面に貢献していること。
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㈱ヒカリ  (東京都板橋区:代表取締役社長 高橋 一芳/理美容師専用シザース等の製造・販売)
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【受賞理由】
○先代が理容室を経営していたが、日本刀の構造(蛤刃)を取り入れたハサミを製品化できるメーカーがなかったため、ハサミの製造に進出。親子で鋼材の選択、熱処理、デザイン等、試行錯誤を繰り返して独自商品として完成させた。その大幅な耐久性の向上・使い勝手の良さから理美容ハサミの常識を一新し、さらに従来の問屋経由でなくメンテナンスを販売の条件にした代理店制度による独自販売網を確立、国内のみならず海外でも広くその製品が支持されていること。
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◆奨励賞
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㈱井口一世 (東京都千代田区) / 協育歯車工業㈱ (東京都台東区) / ㈱協和 (東京都千代田区) /    
㈱コスモテック (東京都立川市) / ジャパンメディアシステム㈱ (東京都千代田区) /
㈱新栄スクリーン (東京都品川区) / 日本ビジュアルサイエンス㈱ (東京都新宿区) / ㈱ハセベ (東京都荒川区)
ロイヤルブルーティージャパン㈱ (神奈川県川崎市)  

スタック電子㈱創業者の田島名誉会長(左)と渡辺代表取締役社長(右)

スタック電子㈱創業者の田島名誉会長(左)と渡辺代表取締役社長(右)

勇気ある経営大賞について

※顕彰式典を、10月8日(木)午後4時30分より、ホテルニューオータニ(千代田区紀尾井町)にて開催いたします。取材をご希望される場合は、事前に下記担当までご連絡下さい。(追って、取材のご案内をお送りします)

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
中小企業部
担当 西林・西塔・大矢・石村
TEL 03-3283-7644
FAX 03-3283-7235