リーダーの時間術

第3回 タスクをうまく管理させるには?

2017年3月14日
東京商工会議所
掲載:東商新聞 2016年6月10日号

「時間管理」は、細かくスケジュールを立てるよりも、少し長い目で仕事全体を整理することの方が実は重要です。本連載ではそのための時間管理を紹介します。(全5回)

 前回述べたように、仕事の進め方が計画的でなく「なりゆき任せ」になっていると、残業は長くなりがちです。リーダー自身も気をつける必要があります。そもそもリーダーは「タスクに使える時間」が少ないので、「なりゆき任せ」では仕事がうまく回りません。

 一方で、部下の仕事が「なりゆき任せ」で困っているというリーダーもいます。たとえば、部下に任せたはずの仕事が期限ギリギリになってもできていない、という状況に困ったことのある人もいると思います。どちらもタスク管理、つまりタスクの計画や実行の仕方を改善することが必要です。

 タスクをうまく計画、実行するためには、タスクを書きとめる(または入力する)ことが絶対に必要です。自分が抱えているタスクを把握しきれないようでは、どうしても「なりゆき任せ」になってしまうからです。しかし、ただ書くだけではうまくいきません。

 たとえば、私は昔、タスクを付せんに書いて管理していたことがありますが、これはうまくいきませんでした。タスクを書いた付せんがたまっていくばかりで、何をいつやるべきか判断しづらく、結局期限ギリギリになってしまうことが多かったのです。自分としては優先順位を判断して行動しているつもりでも、先を見通せず、その場しのぎの対応になっていたのです。

 その場しのぎでないタスク管理をするためにとても重要なポイントが「タスクを実行日に書く」ことです。前回少し紹介しましたが、タスクは「期限までにやろう」と考えるのではなく、「いつ実行すべきか(実行できそうか)」を判断することが重要です。

 たとえば、何か新しいタスクが出てきたら、すぐに「この日にやる」と決め、その日付に書き込んでしまいます。これだけでタスクをやるタイミングや自分の仕事量をつかみやすくなります。

 こういったタスク管理の手法はリーダーにとって有用ですが、部下にタスクを管理してもらいたい場合も基本は同じです。機会があれば研修などで学んでもらうのも有効ですが、とにかく「タスクを実行日に書く」ことを徹底させるだけでも、以前とは行動が違ってきます。「何を」やるべきか、そして、それを「いつ」やるべきかを考えるようになるので、仕事の進め方が改善されていくのです。

 もちろん、仕事はいつも予定通りに進むとは限りません。予定外の仕事が出てくることも考慮して、タスクは詰め込みすぎないようにすべきですし、実行する当日の状況に応じて調整する必要もあります。次回はその方法を紹介していきましょう。


執筆者:ビズアーク 社長 水口和彦

掲載:東商新聞 2016年6月10日号

以上