片づけ力が会社を変える!

最終回 片づけは、「終わらせる力」そのものである

2016年12月20日
東京商工会議所
掲載:東商新聞 2016年8月10日号

会社が変わるためには、組織が変わり、組織が変わるためには、人が変わり、人が変わるためには、能力や性格ではなく、まず行動が変わる必要があり、行動が変わるためには仕事習慣を変える必要があり、仕事習慣を変える第一歩が、片づけ習慣を変えることになります。「片づけ力」を身につける方法を5つのステップで解説します。(全5回)

片づけの真髄とは、「終わらせること」


 普段、あなたが片づけを行う「タイミング」は仕事の「前」それとも「後」のどちらですか?前日帰りが終電ギリギリで、今朝片づけたという人以外、恐らく、「後」と答えたのではないでしょうか?「後片づけ」という言葉はありますが、「前片づけ」とはあまり言いません。つまり、タイミングは何かの「後」に行うのが一般的です。
 もし、たった一言で「片づけとは何か」を伝えるとすれば、その真髄とは、「終わらせること」だと言えます。例えば、要らなくなった本を「捨てる」という行為は、まだ何かの役に立つかもしれないと思ってきたけれど、その関係を終わらせるということです。また、文房具を「しまう」とは「終う」と表現できるように、仕事道具であるペンや付箋紙など、今日の役目を終えて、一旦定位置に戻し「終わらせる」行為なのです。


片づけ上手は、終わらせ上手


 片づけでしっかりモノに「カタ」をつけられる人は、仕事もできる人だと言えます。メジャーリーガーのイチロー選手は、試合後のバットやグローブの手入れや片づけはもちろんのこと、クラブハウスでその日起きたことを振り返り、その日の内に整理しておくのだそうです。理由は、翌日に引きずらないようにするためです。仕事で成果を出す人は明日の仕事のパフォーマンスを最大化するために、机上も頭の中もクリアな状態にして一日を終わらせることができる人なのです。
 前職の建設会社で新入社員だった頃、今でも思い出すのが、毎回のように安全大会で表彰されていたある職人の方の言葉です。「準備が○割、やることが○割」。それぞれにどんな数字が入ると思いますか?正解は、前者が「9」、後者が「1」です。「9割の準備」を前日の仕事の最後にやっておく。質の高い仕事のためには、いかに「よい終わらせ方」ができるか。その第一歩は片づけの習慣づくりから始まります。
 片づけとは、終わらせること。良い終わりがあるから、良い始まりがある。モノもコトもしっかり「カタ」をつけられる人が人生を変え、会社を変えてくれるのです。


◎片づけ「最初の一歩」
まずは、仕事の終わりにモノの片づけをしっかり行いましょう。できれば、その日のコト(仕事)の片づけ(振返り)を5分間行ってみましょう。まずは21日間、継続してみてください。


執筆者
かたづけ士 小松易

掲載:東商新聞 2016年8月10日号

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