中小企業のためのウェブサイトの分析・改善

第3回 ウェブサイト分析がもたらす価値

2016年9月27日
東京商工会議所
掲載:東商新聞 2016年5月10日号

ウェブサイトを改善することで、顧客の満足度を上げ、ビジネスの拡大を見込める「ウェブサイトの分析や改善」。アクセスログのデータを活用することでわかるサイト利用者の実態とニーズをもとに、それにあったサイト改善を行う方法について、具体的に解説します。(全6回)

ウェブサイトを分析できるツールは多岐に渡ります。今回は、様々な種類のツールと、それらの特徴及び活用方法を紹介します。

■アクセス解析ツール
 サイトの分析を行うのであればまずはアクセス解析ツールです。代表的なツールとして第1回でも紹介したグーグルの「Googleアナリティクス」を推奨します。無料で利用でき、セミナーや書籍なども充実しています。本ツールを使って機能や内容的な不足が出てきたら、他のツールを検討しましょう。アドビシステムズの「Adobe Marketing Cloud」や、ヤフーの「Yahoo! アナリティクス」などもあります。


■ヒートマップツール
 ページ内のどこが見られているのか、どこまでスクロールされているのか、実際にクリックされている位置など、ページ単位の分析を可能にするのがヒートマップツールです。
 下の画像のように、ページ内のどの情報や画像が興味を持たれているかを一目で確認することができます。アクセス解析ツールで課題のページを発見した後に、ヒートマップツールを見て、より詳細な分析を行うという使い方が一般的です。例えば、ヒートマップツール「USERDIVE」では、サイトに訪れたユーザーの行動を録画しておき、後で動画として再生する機能などもあります。このようにユーザーのより深い行動を理解するために使えるヒートマップは導入企業が増えているツールの代表例です。

 

 

■A/Bテストツール
 トップページのキャッチコピーの変更など、改善が上手くいくかどうか分からないようなケースはよくあるのではないでしょうか。その時に便利なツールがA/Bテストツールです。トップページを訪れた人の半分には変更前のキャッチコピーを表示し、残り半分には新しいキャッチコピーを見せるといったテストを行うことができます。これによって、どちらのキャッチコピーの方が購入につながったかなどを確認することができます。


■検索エンジン最適化ツール
 多くのウェブサイトの集客において大切なのは、検索エンジンからの流入を獲得することです。検索エンジンからの流入を最大化するためのツールも数多く提供されています。検索エンジン最適化ツール「サチコミエルカ」では、ページを検索エンジン上位で表示するために、どういったキーワードやコンテンツを追加する必要があるかを教えてくれます。この内容を元に記事を改善したり、新しい記事を作成したりといった活用につながります。


■ソーシャルメディア&動画分析ツール
 ソーシャルメディアや動画でも各種分析ツールがあります。Facebook、Twitter、YouTubeはそれぞれのサービスで無料の分析ツールが用意されています。例えばYouTubeの分析ツールであれば、動画のどの時間で多くの人が離脱しているかを確認したり、Facebookであればどういった年代や性別の人が皆さんのFacebookページを見ているかを確認することが可能です。

 様々な解析ツールがありますが、全てを使いこなす必要はありません。前回紹介した「ゴール」や「KPI(重要業績指標)」などを元に必要なツールを選んでいきましょう。その中でもやはりアクセス解析ツールは導入しておくことを推奨します。


執筆者:小川 卓
ウェブアナリスト・経営コンサルタント。リクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンなどで勤務後、独立。現在は、中小企業から大企業まで様々なサイトのコンサルティングを実施。

掲載:東商新聞 2016年5月10日号

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