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第3回 顧客に有効なアプローチ方法を知る

2016年4月13日
東京商工会議所
掲載:東商新聞 2015年10月10日号

カスタマージャーニーで顧客の購買プロセスを整理

 「カスタマージャーニー」とは、顧客がどのような手順やステップを経て商品等を買うのか分析する手法です。ジャーニー(Journey)とは、日本語でいわば放浪の旅、つまり顧客は何を買うかをあらかじめ決めていないものだという前提です。

 顧客は様々な情報に触れて物事に興味を持ち、調べ、そして購買行動をします。近年では購買後にフェイスブック等のSNSに商品やサービスを購入したことや使用感想を投稿することが増えました。商品やサービスは投稿ネタになり、この“ネタ度”も付加価値になる時代です。
 例えば、顧客が購買するまでのステージを以下のように整理します。
 そして、各ステージで顧客の情報収集環境や行動パターン、経過時間、コスト意識等を整理していくのです。

顧客が購買するまでのステージ

顧客が購買するまでのステージ

オンライン購買行動を知る


 カスタマージャーニーはネット上の顧客の動きのみを示すものではありませんが、ネット上の顧客がどのようなステップでネットショップ等から購入しているのかを示してくれるとても便利なツールがあります。それがGoogleの「The Customer Journey to Online Purchase」です。英語ページですが、最近ではブラウザで簡単に日本語に変換することができます。

Googleが提供するCustomer Journey to Online Purchaseで、事業規模:「小さい企業」、業種:「ビューティー&フィットネス(美容関連商品)」、国:「日本」を選択した場合の画面 画面左から右に向かって、顧客が購買に至る手順が分かる

Googleが提供するCustomer Journey to Online Purchaseで、事業規模:「小さい企業」、業種:「ビューティー&フィットネス(美容関連商品)」、国:「日本」を選択した場合の画面 画面左から右に向かって、顧客が購買に至る手順が分かる

 使い方は、売り手の事業規模、業種(販売する商品等)、国(買い手が居住する国)の3つの条件をプルダウンで選択するだけです。図の左端の商品・サービスとの接点(認知)から、買い手が関心を持ち、右端の購入に至るまでのプロセスを示しています。上記3つの条件を変えると、図のカラフルな丸い球が左右に移動します。
 例えば、「小さい企業」から「美容関連商品」を買う「日本」の顧客に対しては、まずは「ソーシャルメディア」でアプローチすることが有効であることが分かります(ソーシャルメディアの球が最も左にあります)。その後、「オーガニック検索(検索エンジンの検索結果のリストのうち、有料登録やスポンサー広告などの結果を含まない部分)」、「一般的な有料検索」などを経て、最終的には「メール」でアプローチし購買行動に導くのです。
 実際に自社の規模、業種、国を設定してみてください。ネット購買する顧客への有効なアプローチ方法が見つかることでしょう。


執筆者
竹内 幸次

スプラム代表・中小企業診断士

掲載:東商新聞 2015年10月10日号

以上