コスト50% 削減!? 中小企業のクラウドソーシング活用術

第5回 活用事例① 製造業

2015年3月24日
東京商工会議所
掲載:東商新聞 2014年6月10日号

クラウドソーシングとは何か。そしてそのメリットと活用方法について紹介します。(全6回)

クラウドソーシングには3つの発注形式があり、頼みたい仕事によって使い分けることで効率的な活用が可能となります。

1・プロジェクト形式

■ウェブだけではなくリアルのモノづくりでも活用
 連載残り2回は具体的なクラウドソーシング活用事例をご紹介します。インターネットを利用して、日本全国の個人へ直接発注できるクラウドソーシングは、IT周りで数多く利用されています。例えば、ホームページ制作やアプリなどのデザイン・開発、エクセルやパワーポイントでの事務作業などの分野で、従来コストの1/10~1/2程度になる、ということをお伝えしてきました。
 一方で、クラウドワークスを活用している3万社のクライアントの仕事依頼を観察してみると、ITだけではなく、様々なモノづくりに活用されていることがわかってきました。その例をいくつかご紹介したいと思います。

■パッケージ・ラベルデザインやネーミングなど
 最近増えているのが、商品のパッケージデザインです。お米や野菜などの食品のパッケージデザイン、あるいはビールやジュースなどの飲み物のラベルデザイン、そして化粧品のラベルデザインなどに活用されています。5万円程度の予算で日本全国の個人のデザイナーから平均50案が集まってきて、採用したものだけに5万円を支払うという、コンペ形式のクラウドソーシングが好評です。この方法を活用すると従来ではありえないほどの量の提案が集まるのです。
 その他、チラシやポスターも3万円程度で平均60提案集まるということで手軽に活用されています。また、商品のネーミングやキャッチコピーもコンペで集めることができて、実際にレトルトカレーの事例では、新しいキャッチコピーを募集したところ、たった1週間で日本全国から4902案のアイデアが集まり、ツイッターやフェイスブックなどでも「レトルトカレーが面白い!」「国民食だから全国民で参加しよう!」といった書き込みが見られ、共感を生みながらキャッチコピー作りに成功しています。
 日本全国の個人のアイデアやスキルを手軽に活用できるクラウドソーシングは、単に外注する、といった意味合いだけではなく、個人の共感やアイデアを集めてワクワクするモノづくりにも活用されています。

■メイカーズ(製造)革命にも個の力を活用
 クラウドワークスでは6月に「メイカーズワークス」と題し、製造分野のクラウドソーシングを開始しました。これは、プロダクトデザインや電子基板の設計、流行している3Dプリンタのモデリングデータ作成など、モノづくりの分野でインターネットを通して個人の力を活用する取り組みです。既に活用された事例としては、宮城県のバッグ工房が震災復興の一貫で、「どんなバッグが欲しいですか!?」という企画でクラウドワークスを活用し、2万円でバッグのプロダクトデザインが56提案集まり、その中から生まれたバッグを『みんなの「欲しい!」から生まれたバッグ』として発売して現在も多くの受注を得ています。
 その他にも玩具やオリジナル食器(お皿)などの一般商品から、塩分計の外装設計、測定系のハード設計開発など専門分野の商品まで幅広い仕事が依頼されています。


執筆者
株式会社クラウドワークス 代表取締役社長兼CEO 吉田 浩一郎

掲載:東商新聞 2014年6月10日号

以上