1日10分で職場を変える!! 新・片づけ術

第4回 会社の文化度をアピールする【清掃】  

2014年8月19日
東京商工会議所
掲載:東商新聞 2013年7月10日号

現代の職場環境の問題を明確にし、「整理」、「整頓」、「清掃」、「清潔」、「習慣」の「5S」をキーワードに職場の片づけ術を紹介します。(全6回)

今回は「清掃」について解説します。仕事の合間に短時間でできる方法です。本格的な清掃は専門業者の仕事ですが、メディアとしての職場をいつもキレイに「見せる」のは自分たちの仕事です。

●目立つ汚れはすぐ落ちる
 「そんな時間はない」というのは本当でしょうか?汚れは堆積していますが、表面の汚れは新しく、空気と湿気を含んで柔らかい。この層が、体積比で約七割。簡単な動作で取れて「キレイになった」という視覚効果が高く、狙いどころです。
・隅の綿ボコリを手で掴む。
・スイッチやプラグ上のホコリを指でぬぐう。
・天井換気口の黒いススをティッシュで集める。
・目立つゴミを拾う。
・カウンターのザラザラを手で払う。
・トイレの床をペーパーでさっと拭く。
・排水口のぬめりを流水とブラシでこする、などです。
 時間にして10秒以内。一割に満たないガンコな汚れはプロに任せて、投資効率の高いことは徹底的にやる。この積み重ねが会社の「文化度」を作ります。

●キーワードで迎え撃つ
 汚れは受け身で対応するものではなく、探しに行くもの。以下のキーワードを唱えながら職場を一周してみてください。今まで見えなかった
(見ようとしなかった)汚れを発見するはずです。見つけたら、十秒以内に取れることを確認してみましょう。
〈水平〉インターホン上部、桟、椅子の手摺、はめ込みガラスの前の枠、ドアノブ上部など。
〈空気の終点〉隅や壁際の床、ドア蝶番部分の縦枠、換気口カバーの表面など。
〈境界線〉スイッチ周辺、電話のボタン周辺、階段の滑り止め周辺など。
〈くぼみ〉ボタンの凹の中央、溝の底、便器内部など。
〈手アカ〉エントランス正面、ドアノブ、スイッチ、カウンター、机など。

●思索どきは作業どき
 少しまとまった汚れをキレイにする方法をご紹介します。企画などの考えごとをしながら、または頭を切り替えるために手を動かすという程度で、最大でも10分と時間を決めて。やり始めると「この汚れに勝つ」という別のスイッチが入るので、没頭しないように注意します。
〈エントランスガラス〉濡れたタオルで直線一筆書き、真水になるまで拭きます。新聞紙をわしづかみ、クルクル磨きます。インキのワックス効果で輝き、汚れにくくなります。
〈エントランスレール〉毛足の長いサッシブラシで砂ボコリを払い出し、5cm立方にカットした白いメラミンスポンジで光らせます。
〈カウンターや白いデスク〉ブラシでホコリを払い、タオルで拭きます。黒ずみやペンの跡は、少量の液状クレンザーでこすると真っ白に。
〈トイレ〉便座の蓋周辺の複雑な形状部分は、毛足の長いサッシブラシを濡らしてこすります。洗面台の黒ずみは、メラミンスポンジで。

●清掃は精神修行か?
 職場は常に動いていますから、不意に訪れる人に「掃除が行き届いている」という印象を与えるのは大変なことです。だから、メディア戦略として、あえて「やっている姿」を見せるのです。
 来客の多い時間に、来客が通る場所を。ただし、絶対に邪魔にならないように。斜め45度に構え、背後からお客様の気配を感じたらさっと身を引き、「どうぞ」と手で示して一礼、アピールします。
 清掃は、会社の文化度を「人に伝える」手段。後始末労働や陰の労働にしないで、せっかくのその力を最大限に利用しませんか。

響城 れい(日々キレイ)


執筆者
響城 れい(日々キレイ)
Office W-being代表。ワーク&ライフイノベーター。神戸大学教育学部卒業。20年間にわたりハウスクリーニングの運営に携わる。2,000件以上の現場訪問で、職場環境を改善。また、全国各地での講演や、NHK教育テレビなどへの出演など活躍中。

掲載:東商新聞 2013年7月10日号

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