1日10分で職場を変える!! 新・片づけ術

第3回 使いやすさ vsお客様目線【整頓】

2014年8月12日
東京商工会議所
掲載:東商新聞 2013年6月20日号

現代の職場環境の問題を明確にし、「整理」、「整頓」、「清掃」、「清潔」、「習慣」の「5S」をキーワードに職場の片づけ術を紹介します。(全6回)

今回は、5Sの「整頓」について解説していきます。モノの並べ方や収納方法です。

●デスクは物置場?
 デスクの上には、ペン立て、本、カレンダー、机マットなど多くのモノがあります。しかし、デスクは作業をする場所。モノが多いと、大切なデータなどを紛失する危険があります。また、目の前の状態がゴチャゴチャしていたり、仕事が探し物で中断したりするようでは、判断や思考が短絡的になるなどの影響を受けます。デスクの上にはパソコンと電話以外のモノを置かない、と決めます。

●整頓の四つのルール
 〈美観〉見た目の美しさです。色、高さの順などに並べる、方向をそろえるなどでスッキリさせます。収納庫はガラス扉より、中身が見えない白い扉を。ポイントは、「余分な線を消す」こと。モノはなるべく棚内部に収めます。
 水平部分にモノを置く、というケースも多いです。ファイルは奥まで突っ込むのではなく、棚板の手前の線にそろえるなど、余分な水平部分を作らないようにします。
 〈流れ〉「先入れ先出し」。古いモノが必ず先に出てくること。収納庫は容量を全体の六割程度にし、新しいモノを奥に置く動作のできる空間を作っておきます。つまり、収納庫が満杯だと前のモノだけが動き、奥に不良在庫が固まる可能性が高いのです。収納庫は、奥行き35cm程度がベスト。収納庫に合わせてモノの量を調節します。
 〈検索性〉書類は、案件ごとにA4サイズの見出し付きクリアファイルに入れ、立てて収納します。モノを減らせば、適当に並べておいても一覧できるのです。
 (効率・安全〉よく使うものは、腰から目の高さまでの間に収めます。高い場所の収納は、防災上も危険です。低い場所のモノを頻繁に取り出す作業は足腰を傷める原因となり、工場の部品配置などは特に注意をします。

●お客様目線を意識する
 コンビニの店頭では、莫大な設備投資をしてこの四つのルールを完璧に実用化し、継続させています。でも、一般企業ではモノの管理は売上に直結しない管理経費。まずはモノを減らすことで整頓の手間と経費を極力カットしましょう。
 次に職場を大きく「接客エリア」と「作業エリア」に分け、エリアごとに四つのルールの優先順位を決めます。
 「接客エリア」は、美観が最優先。「作業エリア」では検索性、効率・安全などが重要なポイントです。オフィスでもカウンターや入口付近は「接客エリア」、パーテーションの奥は「作業エリア」となります。クリーニング店や飲食店など、従業員は「作業エリア」という意識でいても、実は「接客エリア」になっている場合は、特に注意してください。工場は「作業エリア」ですが、そろえる、並べるなど、美観のためにできる簡単なことは取り入れていきましょう。
 リフォームや模様替えの際は、このエリアを明確に分け、「接客エリア」に頻繁に使うファイルやゴチャゴチャしがちな道具類などを置かない配置にすることが大切です。


響城 れい(日々キレイ)


執筆者
響城 れい(日々キレイ)
Office W-being代表。ワーク&ライフイノベーター。神戸大学教育学部卒業。20年間にわたりハウスクリーニングの運営に携わる。2,000件以上の現場訪問で、職場環境を改善。また、全国各地での講演や、NHK教育テレビなどへの出演など活躍中。

掲載:東商新聞 2013年6月20日号

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