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改正「中小企業の会計に関する指針」の公表について

2023年5月17日

日本公認会計士協会
日本税理士会連合会
日本商工会議所
企業会計基準委員会

日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所及び企業会計基準委員会の関係4団体が主体となって設置された「中小企業の会計に関する指針作成検討委員会」(以下「委員会」という。)は、「中小企業の会計に関する指針」(以下「中小会計指針」という。)の見直しを行い、5月10日の委員会においてその公表が承認されましたので、本日、改正「中小企業の会計に関する指針」(以下「改正中小会計指針」という。)を公表いたします。

改正中小会計指針については、令和4年(2022年)12月22日に公開草案を公表し、広くコメント募集を行いました。その結果、有効なコメントはありませんでしたが、公開草案から軽微な字句修正のみを行い公表するに至りました。

関係4団体においては、我が国の経済の好循環を実現していくためには中小企業の果たす役割が重要であると認識しております。この点を踏まえ、中小会計指針を取引実態に合わせたより利用しやすいものとするために、継続的に見直しを行っており、今回の見直しもその一環です。これにより、中小企業における会計の質の向上、ひいては持続的な経済社会の成長と経済基盤の整備に貢献してまいりたいと考えておりますので、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

今回の改正における改正点


(1) 改正内容
「個別注記表」の第85項に収益の計上基準の注記に含める具体的な事項を追加するとともに、「個別注記表の例示」及び「別紙 収益の計上基準の注記例」において「収益の計上基準」の記載例を追加しています。

(2) 改正の理由
収益に関して、上場企業等においては企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」(以下「収益認識会計基準」という。)が適用される一方、上場企業等以外においては、引き続き企業会計原則に基づく実現主義によることができます。

この結果、上場企業等以外には代替的な会計基準が存在することになったため、会社計算規則上、採用している「収益の計上基準」を記載することが必要であると解釈できます(企業会計原則注解1-2、会社計算規則第3条、第101条第1項第4号)。

そのため、今般の改正では、中小企業が上記の注記を行う際の便宜を考慮して、「重要な会計方針」の注記の「収益の計上基準」の定めを改正することといたしました。

(3) その他
なお、平成31年(2019年)及び令和3年(2021年)の改正時のプレスリリースに記載したとおり、収益認識会計基準の考え方を中小会計指針に取り入れるかどうかは、収益認識会計基準が上場企業等に適用された後に、その適用状況及び中小企業における収益認識の実態も踏まえ、検討することを考えております。

▼詳細はこちらをご覧ください。
https://www.asb.or.jp/jp/accounting_standards/misc/misc_others/2023-0517.html

以上