会頭挨拶、実行委員長挨拶、選考委員長挨拶

■2016年10月現在(第14回勇気ある経営大賞総評)

会頭挨拶

東京商工会議所 会頭 三村 明夫

東京商工会議所 三村 明夫

 わが国経済は、20年にわたるデフレ状態から劇的に改善し、「大胆な金融政策」、「機動的な財政政策」の需要創造政策により、需給ギャップの解消を進め、デフレからの脱却まであと一歩というところまで至りました。しかし、足元では、海外経済の減速やリスクの増大を受けて、わが国経済は再び力強さを欠いています。

 今こそ、日本の潜在成長率を高めるための本質a的な政策、すなわちサプライサイドの成長政策を遂行すべき局面に直面しています。サプライサイドの政策は、需要創造政策に比べて、成果が出るまでには一定の時間が必要となります。現在は、成果が出るまでの我慢の時です。サプライサイド政策の実行の主体は民間であり、日本経済の成長率を高めるためには、企業経営者自らがデフレマインドを払拭して、積極的な経営姿勢に転換しなければなりません。また、企業が前向きに設備投資やデジタル投資を行い、生産性を向上させることが求められております。とりわけ、わが国における全企業数の99.7%を占め、全労働人口の約7割を雇用し、日本経済を支える基盤である中小企業が、成長に向けて、勇気ある挑戦を行うことが不可欠です。

 本年で第14回目を迎える「勇気ある経営大賞」は、革新的あるいは創造的な技術・技能やアイデア、経営手法等を通じて独自性のある製品・サービスを生み出した“勇気ある挑戦”を称える、他に類のない賞です。応募のあった167社の業種や業態は様々ですが、いずれの中小企業も、経営者の高い志と独創的なアイデアや創意工夫をもって、限られた経営資源を最大限に活用する企業ばかりでした。

 とりわけ、受賞された企業は、果敢に海外展開に挑戦した企業や、国内の需要に新たな発想で対応した企業など、長きにわたり低迷が続いた日本経済の中で、困難な経営環境に直面しながらもピンチをチャンスと捉え、課題解決を図ってきた勇気ある経営を体現した好事例であります。後に続く中小企業に勇気とヒントを与え、成長に向けたイノベーションに取り組むためのきっかけになるものと確信しております。

 末筆となりましたが、受賞されました企業各社の一層のご活躍にご期待申し上げるとともに、本賞の実施にあたり、ご推薦をいただきました関係各機関、ならびに選考に携わっていただきました関係各位に、厚く御礼申し上げます。


実行委員長挨拶

「勇気ある経営大賞」実行委員長
東京商工会議所 副会頭 伊東 孝紳

東京商工会議所 副会頭 伊東 孝紳

 第14回を迎えた「勇気ある経営大賞」は、昨年同様多数のご応募をいただきました。最終選考に残った企業をはじめ、ご応募いただいた企業の多くは創意工夫に溢れ、チャレンジ精神が旺盛な素晴らしい企業でした。今回はその中から、大賞1社、優秀賞2社、特別賞2社を選出いたしました。また今後本賞を受賞することが期待される企業に対し、昨年より新設した奨励賞に10社を選出しております。この場を借りまして募集や選考に当たりご尽力いただいた皆さまには厚く御礼を申し上げるとともに、本顕彰制度にチャレンジされた全ての企業に感謝を申し上げます。

 大賞企業のキミカは、アルギン酸一筋に取り組んできた企業ですが、創業者からの事業承継時に原材料の入手難・環境規制強化・海外低価格製品との競合という事業存続の危機に見舞われます。現社長の下、早期に原料産地のチリでの自社生産を決断するとともに、競合大手の受託生産をあえて積極的に引き受けることで製造ノウハウ・価格競争力を獲得し再建を果たしました。直近の10年間では米国進出を実現して売上を倍増、また将来有望な再生医療分野への参入を目指し新工場に先行投資するなど攻めの姿勢も高く評価されました。優秀賞2社には、先進技術に優れる日本製ハイエンド3Dプリンターの製品化に成功したアスペクト、下水道管理に調査専用ロボットを導入した管清工業を選出しました。特別賞2社には、旧ソ連の高度な技術に着目し、自社製品に積極果敢に導入した東京インスツルメンツ、自社企画の高品質でオリジナリティー溢れる刺繍商品等で下請け脱却に成功したマツブンを選出いたしました。

 昨年に続き実行委員長として選考に参画し実感したことは、受賞した各企業の経営者の方々には広い視野・先見性があり、また一方で、この領域では他社には絶対に負けないというくらいの技術や商品へのこだわりをお持ちだということです。そうした経営者のリーダーシップの下、いかに社会に対して貢献できるかを追求し企業の発展につなげていく。企業規模の大小を問わず、勇気ある挑戦をもって社会環境や経営環境を乗り越え、事業を成長されていることに大変勇気づけられました。

 私ども東京商工会議所は、このような「勇気ある経営」を体現した企業の活動を広くPRすることで、後に続く多くの企業に、夢と挑戦する勇気を与えることが出来ると考えています。今回惜しくも入賞を逃した企業においても、勇気ある経営活動を継続・進化させ、是非再度チャレンジしていただきたいと思います。
今後とも本顕彰制度へのご支援、ご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

選考委員長挨拶

「勇気ある経営大賞」選考委員長
東京理科大学 イノベーション研究科 教授 伊丹 敬之

東京理科大学 イノベーション研究科 教授 伊丹 敬之

  勇気ある経営のポイントが海外展開への果敢な挑戦であったという企業が多かったのが、今年の選考のもっとも強い印象であった。人口減少時代を迎える日本経済の中で、今後の企業の生きる道が中小企業といえども海外展開への挑戦だという意味で、日本の中小企業の将来の大きな方向性を示唆している。
 大賞のキミカは海藻からとれる成分をベースにしたアルギン酸の専門企業だが、海藻の原料確保のための80年代のチリへの生産基地の進出、市場開拓のための2000年代のアメリカへの販売基地の展開、この二つの海外への挑戦が成長を決定づけた。
 優秀賞のアスペクトはハイエンド3Dプリンターのメーカーだが、新機種開発でこの業界の初期段階から国際的な開発競争に挑み、また近年の発展は欧州への市場開拓の貢献も大きい。国際競争力のある機種開発といい、欧州への市場進出といい、勇気ある決断であった。
 また、特別賞の東京インスツルメンツは光学関係の計測分析機器の開発商社だが、1991年のソ連邦の崩壊時にいち早くこの地域の技術ポテンシャルに眼をつけ、現地の技術者との合弁企業を作った。共産主義の崩壊という地球規模の大社会変動の中の、勇気ある挑戦であった。
 一方で、日本国内のさまざまな需要にユニークな発想で挑んだ企業も優秀賞と特別賞を獲得した。優秀賞の管清工業は下水道管路の調査とメンテナンスの会社だが、地中の管路の中を探索するロボットの開発に挑戦し、見事にそれを成功させて人間を危険にさらさない安全な管路調査とメンテナンスを可能にした。特別賞のマツブンはロゴの刺繍メーカーだが、企業用ロゴの作成にユニークな仕組みを開発し、アパレル産業依存の業態から大きく転換した。それは注文をする側が気楽に注文でき、また注文ロゴの作成プロセスにもこだわりをもった仕組みの開発であった。
 さらに今年の受賞企業の共通の特色と言えるのは、モノの開発とそれをベースにしたサービスの提供が一体化した、製造プラスサービス業と言える業態ばかり、ということである。たんに安く大量にモノを作ればいいのではない、またたんにサービスを効率的に提供するから意味があるのでもない、モノとサービスが一体化したところで競争力を発揮するような企業ばかりであった。
 こうしたモノとサービスの一体化は、モノづくり日本の今後の発展の方向として、きわめて大切な方向である。そういう方向の企業を選ぶことを選考委員会が意図したわけではなかったが、将来の日本の方向性が今回の受賞企業に見事に表れていることを、選考委員長としては喜びたいと思う。
 例年のことだが、選考のための現場調査などをご担当頂いたワーキンググループの委員の方々には、夏の暑い盛りに作業をしていただいた。さらに、惜しくも三次選考にもれた多くの企業の方々にも調査にご協力頂いた。みなさんのご努力とご協力に、心から感謝したい。

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