歴代の受賞企業紹介

歴代の受賞企業紹介

大賞:スタック電子株式会社|第13回選考結果

代表取締役社長
渡辺 勝博
所在地
東京都昭島市武蔵野
資本金
7,000万円
従業員数
53名(パート・アルバイト除く)
創業
1971年(昭和46年)
事業の概要
テレビ放送や防災無線等で用いられる高周波と光の伝送機器の製造・販売

授賞理由

  • 中小企業には難しいとされた放送・通信業界へと参入。実績が重要な市場で参入当初は苦労するも、結果を残し、今では大手企業からも頼られる存在となっていること。
  • 創業者の「会社は経営者個人の物ではなく、株主や従業員みんなの物」という考えのもと、全社員の70%が株主となり、創業者の“ 想い” も受け継いでいること。

企業紹介

 同社は昭和46年8月、創業者である田島瑞也氏が、脱サラをした元同僚4 名とともに小平市で創業した。「高周波と光の伝送技術において『独創的技術開発』をモットーに、技術を通じて社会に貢献したい…」という経営理念を掲げ、スタートしたものの、創業当初は目立った成果があげられず資金繰りにも苦労した。しかし、創業から3年目となる昭和49年に転機は訪れる。
 ある大手企業から「オシロスコープ用プローブ」を受注し、これがヒットした。創業10年目の昭和56年頃にはプローブで国内シェア100%、世界シェア70%を達成し売上は拡大するも、創業者はその当時ある危機感を抱き始めた。それは、売上構成に占めるプローブの比率が68%まで高まってしまったことだ。「1プローブメーカーに止まりたくない」との強い思いから、創業者はある決断をした。それは、「高周波と光の伝送技術で社会に貢献する」という創業時の理念に立ち戻り、中小企業の参入は難しいと言われていた放送・通信業界へ参入することだった。実績が重要なマーケットであるゆえに、当初は苦労するが、公的融資制度や補助金を使って資金を確保し、大手の手掛けない高周波同軸コネクタ・同軸ケーブルの開発になんとか成功する。開発した製品は、大学や研究機関への売り込みによって、研究にも使われるようになって徐々にその知名度は高まった。その後も、業務用高周波放送・
通信機器に特化して開発を重ね、地上アナログから地上デジタルへの切替の際には、各テレビ局から直接受注するまでに至り、今では大手企業からも頼りにされている。
 その後も順調に業績は伸び、創業10年目からは毎年新卒社員を採用してきた。全社員に占める新卒社員の割合は7割強に達し、同社を支える人材も増えていった。加えて、創業者の「会社とは経営者個人の物ではなく、株主や従業員みんなの物」という一貫した考えのもと、研修等を通じて全社員を対象に後継者候補を育成しようしたが、立場が保証される安定志向の社員と、何ら保証のない経営トップと同じ覚悟を求めることは難しいと分かり、ある時期から事業承継の壁にぶち当たってしまう。そこで、創業者は発想の転換を図った。自分と同じ“想い”でやっていけそうな社員16 名を選抜して後継者育成研修を実施、約10年間の年月を掛け、現社長である渡辺勝博氏を後継者に指名した上で、同じ”想い”で社長を支える体制作りにも取り組んだ。社長の持ち株比率は同族経営の定義に抵触しない範囲に留め、全社員の70%(社員持ち株会制度による)が株主となる体制を構築、資本のみならず創業者の“想い”も次代に受け継ぐことで創業者の思い描いてきた本当の意味での事業承継を実現した。

 渡辺社長は、創業者がどうやってこの会社を築き上げてきたか、その“ 理念”や“想い”を伝えることで、次代に更なる挑戦を促している。

創業時は、田島相談役の自宅の一室に間借りしていた

同社の取り扱う製品は多岐に渡る

創業者の理念「会社は株主・従業員みんなのもの」

喜びの声

創業時からの挑戦の成果が評価されてうれしい
 まさか大賞受賞とは、思いもよりませんでした。創業者の勇気ある経営決断が評価され、何よりうれしく思っております。これからも、創業からの理念である「高周波と光の伝送技術で社会に貢献する」をモットーに、通信業界に必須の専門メーカーとして製品開発により邁進いたします。
(スタック電子株式会社/渡辺 勝博 社長)

中小企業の底ヂカラ(TOKYO MX)

TOKYO MX「中小企業の底ヂカラ」でスタック電子株式会社様が紹介されました。
(2015年12月20日・2016年1月17日放送)