食工房　しゅうさく（蹴作）

「外のメニュー看板をみてみたら、今まで見たことがない韓国料理ばかりなので、入ってみました」と、店内にいた在日中国人のお客様はそう言いました。しゅうさくのメニューを見た瞬間、ここは韓国料理店ですかと戸惑うかもしれませんが、正真正銘、韓国料理店です。伝統的な韓国料理をベースにして、様々なアレンジ・創作を行うことで、伝統的な韓国料理もより美味しい仕上がりとなっています。例えば、当店名物である丸鶏コトコト煮（タッカンマリ）は韓国料理の中では伝統的な料理ですが、当店では伝統を守って骨と肉を簡単に分けられるほど煮込むことに加えて、トマトを入れたり、自家製の柚子胡椒と一緒に食べたりするなど、斬新なアイデアが満載です。キムチと一緒に食べるのも美味しいですが、柚子胡椒との相性も抜群です！

当店の料理は、国産食材にこだわり、毎朝地元の八百屋を訪ね、食材を厳選し、提供しています。また、韓国料理には必ず必要なキムチやソースなどは自家製が中心ですが、既存の調味料だったとしても、必ずオーナーが一味加えて、ソースをより韓国料理に合うようにアレンジします。もちろん、料理にもアレンジを加えています。例えば、大阪の名物であるたこ焼きは、オーナーが加えたアレンジによりサクサク感が楽しめます。焼いて更に軽く揚げるので、外がサクサクで中が柔らかく、今までのたこ焼きには無い新たな美味しさとなりました。お酒との相性も抜群です！

アレンジすることが好きなオーナーは、日本で生まれ育ったコリアン3世で、実は非常にサッカーが好きです。地域のジュニアチームのコーチを担当したり、シニアの試合にもたびたび出場しています。さらに若い頃、在日朝鮮代表として、Jリーグが設立される前の日産自動車サッカー部と試合したことがあります。日産自動車サッカー部といえば、横浜F・マリノスの前身として日本人に知られており、非常に有名なサッカーチームなので、ある意味、当時プロ並みの実力があったと言ってもおかしくないでしょう。このようなサッカーへの愛情が強いため、日本語や韓国語でサッカーを表現する「蹴球（しゅうきゅう）」の一文字を店の名前に使っており、今後もサッカーの専門レストランにする気持ちが強いです。地域に住む多くのサッカーマニアも、ここでご飯を食べ、お酒を飲みながら、サッカーの話を語り合います。

当店の鍋料理は量が多いので、タッカンマリなどを食べきれない場合、遠慮せずオーナーに伝えば、持ち帰ることができます。そのスープを使って雑炊などを作れば、翌日になっても美味しい料理が堪能できます。