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その他

<ISO14001 規格概要解説>

【4.2 環境方針】

環境方針は、環境に関して組織の進むべき方向性を定めたものである。ISO14001の定義でも環境マネジメントシステムは「環境方針を作成し、実施し、達成し、見直しかつ維持するための」ものとされている。例えば、ISO14001では環境方針中に環境目的につながる内容:環境目的・目標の枠組み(環境教育の実践、環境に関する情報発信、廃棄物を削減、省エネルギー型製品開発を行う等)を記述する必要がある。ここで記述された内容は、環境目的・目標の中でより具体的に展開される。環境方針はISO14001の背骨であるともいえよう。
また、ISO14001は対外的な公表が義務づけられている。公表は社会に対して実施を約束することを意味している。

【4.3 計画】

4.3 計画の項は、ISO14001の中で「計画」すべきことが要求されている。

4.3.1 環境側面

環境側面とは、組織から環境に影響を与える原因になるものをいう。環境に悪い影響を与えるもの:有害な環境側面(例:電気の使用、廃棄物の発生、手順ミスによる化学薬品の漏れ等)、良い影響を与えるもの:有益な環境側面(例:環境配慮製品の開発、作業効率の向上、環境教育、環境に関する研究)を洗い出し、とくに大きな影響を与えるものを決める必要がある。このとくに大きな影響を与えるものを「著しい環境側面」として、改善するか、これ以上悪くならないように維持することが求められている。この要求は、組織が何を改善対象にするか決めることであり、ISO14001の中の最重要項目となっている。

図表10 環境側面と環境影響

4.3.1 法的及びその他の要求事項

この要求は、組織の環境側面に適用される法律、条例、協定、上位の方針、業界団体の指針等を特定することである。当然特定されたならば、遵守することが必要である。ここで注意が必要なのは、法律等は改訂されることである。当然改訂、変更された情報を入手し、遵守した状態は保つ必要がある。

4.3.2 目的及び目標

「著しい環境側面」を改善するため、環境目的、環境目標を設定する必要がある。一般的には環境目的は中期(3年)、環境目標は短期(1年)に設定する場合が多い。また、可能な範囲で定量化することが求められている。

図表11 環境目的、目標

4.3.3 環境マネジメントプログラム

環境目的・目標を作成したならば、それを実行するための実行計画を策定する。この実行計画中に、手段、日程、責任者を定める。
このように環境方針、環境目的、環境目標、環境マネジメントプログラムにおいて環境改善の計画が階層化されている。上位から下位になるにつれて、内容は具体的、個別的になる。

【4.4 実施及び運用】

ここでは、計画を実行するための条件が記述されている。

4.4.1 体制及び責任

環境マネジメントシステムを運用する際の役割、責任、権限を明確にすることを要求している。とくに最高経営層、環境管理責任者については、以下の役割、責任、権限が定められている。
最高経営層:環境方針の設定、環境管理責任者の指名、資源(人、技術、技能、資金)の準備、環境マネジメントシステムの見直し
環境管理責任者(複数可):環境マネジメントシステムに関する実務責任者、運用の実績を最高経営層に報告

4.4.2 訓練、自覚及び能力

環境マネジメントシステムを実施するためには、組織の全員がそれぞれの役割を理解する必要がある。このため教育、訓練の内容を定めている。ここの内容は、大きくは規格のタイトル通り"訓練"、"自覚"、"能力"に分かれる。

訓練
「著しい環境側面」に関する業務を行う場合、手順の訓練を行う。
例:薬品の漏れ⇒薬品管理手順の訓練
自覚
全員に対する教育であり、環境方針、環境目的・目標、手順、各自の役割の教育を通じ"自覚"を高める教育を行う。
能力
「著しい環境側面」に関する業務を行うのに特別な能力が必要な場合は、能力認定を行う。この能力認定基準は、法的資格者や自ら決めた認定基準でよい。
例:毒劇物の扱い⇒毒劇物取扱責任者

4.4.3 コミュニケーション

環境マネジメントシステムを運用するため、組織内のコミュニケーションをとること、外部からのコミュニケーション(要望、苦情、情報提供等)を文書化し、対応することを要求している。

4.4.4 環境マネジメントシステム文書

環境マネジメントシステムの核となる要素を文書化し、その相互の関係を明確にすることを要求している。例:環境マネジメントマニュアル

4.4.5 文書管理

文書管理をすることを要求している。例:配付管理、改訂管理、旧版の管理等

4.4.6 運用管理

「著しい環境側面」に関し、文書化した手順を作成することを要求している。例:廃棄物管理手順、省エネ手順

4.4.7 緊急事態への準備及び対応

環境上の緊急事態について発生を予防する手順、発生後の環境影響を緩和する手順を確立することを要求している。例:薬品管理手順、水処理施設管理手順。環境上のリスクを幅広くとらえ、可能の高いものから予防、緩和手順を確立する。

【4.5 点検及び是正】

ここでは環境マネジメントシステムで実施されたことの実施状況を確認し、問題があれば是正するための方法が記述されている。

4.5.1 監視及び測定

環境目的・目標の達成状況、運用管理の実施状況を確認することを要求している。また、法規制等については、遵守状況を定期的に確認し、もれぬけがないようにすることを要求している。

4.5.2 不適合並びに是正及び予防処置

環境マネジメントシステムで問題(不適合)が発生したり、または発生が予測される場合それを予防、是正することを要求している。

4.5.3 記録

必要となる記録の内容と管理方法(識別、検索、保管期間、廃棄等)について要求している。例:訓練記録、監査記録、見直しの記録

4.5.4 環境マネジメントシステム監査

ISO14001を組織内の人が、第3者的な立場で環境マネジメントシステム全体を監査することを要求している(内部監査)。監査はISO14001の運用を確認する上で大きな柱となっている。

【4.6 経営層による見直し】

ISO14001の最後の項目である。ISO14001を運用した結果を経営層が確認し、今後の方向性を指示すること要求している。見直しを行うことにより、環境マネジメントサイクルの最初に戻る。

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<キーワード用語集>

(1)継続的改善

ISO14001では、環境方針中に「継続的改善」を表明することが要求されている。また、この継続的改善の対象は環境マネジメントシステムそのものされている。ISO14001の目的は、環境パフォーマンス(例:エネルギー効率、廃棄物の量等)を改善することにある。ISO14001とは環境パフォーマンスを改善するしくみ(=環境マネジメントシステム)を導入することである。つまり、しくみが継続的に改善すれば、結果も良くなるとの考えである。また、環境パフォーマンスが良くならないならば、環境マネジメントシステムが充分に機能していないとも言えよう。

(2)最高経営層

最高経営層は、組織の環境マネジメントシステムのトップを意味している。

ISO14001中の最高経営層の役割は、①環境方針の作成、②経営資源の準備、③環境管理責任者の指名、⑤見直しの実施と定められている。ISO14001のPDCAサイクル中の最初(環境方針)と最後(見なおし)に大きな役割がある。途中は資源準備、責任者の決定など環境マネジメントシステムを人(環境管理責任者)に任せるしくみについて定められている。

また、ISO14001では記述されていないが、組織のトップは明快な方針を出し、組織全体の意識を変える重要な役割がある。環境に関する意識改革を訴え、環境改善の方向性を示すのは最高経営層の重要な役割である。

(3)著しい環境側面

ISO14001の中に「著しい環境側面」の記述が何度も出てくる。
自ら決めた著しい環境側面を重点管理するのが、ISO14001とも言える。
ひとたび著しい環境側面としたならば、ISO14001の中で徹底的に管理するしくみが定められている。

図表12 著しい環境側面の扱い

(4)法的及びその他の要求事項

ISO14001の中で必ず管理対象とするのは、前述の著しい環境側面と法的要求事項等である。ISO14001の適用範囲でも「この規格は、法的要求事項及び著しい環境影響についての情報を考慮しながら組織が方針及び目的を策定しうるように、環境マネジメントシステムの要求事項を規定する。」と記述されている。

著しい環境側面、法的要求事項の管理は、①環境影響を削減すること、②環境影響が大きくならないように維持することに分かれる。組織は環境側面の管理を、このどちらの方向にするか決定する必要がある。

図表13 改善と維持

(5)汚染の予防

一般的には、汚染の予防とは環境負荷の高い排水、排ガス、化学物質等の汚染物を管理することを思いがちである。ISO14001の定義では汚染の予防とは、「汚染を回避し、低減し又は管理する、工程、操作、材料又は製品を採用すること」であり、この中には「リサイクル、工程変更、制御機構、資源の有効利用及び材料代替」が含まれている。汚染の予防は幅広い内容を含んでおり、環境保全につながる内容はすべて汚染の予防といえる。

また、環境方針の中で「汚染の予防」の実行を約束することになっている。

(6)内部監査

内部監査は、環境マネジメンメントシステムの維持、改善に大きな役割を果す。内部監査の役割は大きく、環境マネジメントシステムの①鑑査基準への適合、②適切な実施、維持である。監査基準には、ISO14001、環境マネジメント文書、環境目的・目標等があり、これらのきめごとに対し本当に実施しているかを確認する。例えば、廃棄物の分別手順を決めているがその通り実施しているかなど多くの要素にわたる。

更に内部監査は、環境マネジメントシステムの"改善"を提言してもよいことになっている。つまり、内部監査員は、社内における環境改善コンサルタントとしての役割を担っている。

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