東商の活動

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工業部会講演会「国内外の水素・燃料電池に係る動向と中小企業の参入可能分野」を開催しました

2016年7月21日
東京商工会議所
中小企業部
講師の大我氏

講師の大我氏

講演の様子

講演の様子

 東京商工会議所工業部会(部会長=平井克彦 東商特別顧問、東レ相談役)は、7月21日、デロイトトーマツコンサルティングの大我さやか氏を講師に招き、講演会「国内外の水素・燃料電池に係る動向と中小企業の参入可能分野」を開催し、45人が参加しました。

 大我氏は、水素社会について「エネルギー資源の多様化」「環境負荷の低減」「産業の裾野の広がりによる経済波及効果」「非常時対応」の4つの意義があると分析。水素は化石燃料や工業プロセスの副産物など様々な資源から製造可能なこと、水素からエネルギーを取り出す際には水だけが排出され、二酸化炭素は排出されないことなどを挙げ、「水素の普及は、地球にやさしく、快適で、安心して豊かに暮らせる都市づくりにつながる」と強調しました。一方で、水素の輸送はエネルギーを消費するため、「サプライチェーン全体でエネルギーの削減につながっているか検証する必要がある」と指摘しました。

 また、政府が本年3月に改訂した「水素・燃料電池戦略ロードマップ」において、FCV(燃料電池自動車)の累計普及台数を2030年に80万台としていることや、大手自動車メーカーがFCVを発売していることなどを説明。「水素社会の実現に向けて、政府や自治体だけでなく、企業でも水素事業が推進されている」と述べました。
 今後の水素の普及については、技術開発は進んでいるが、性能向上やコスト低減などの課題があり、中小企業に参入余地があるとの見方を示し、その上で「NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が実施するビジネスマッチングなどの支援プログラムがあるので、積極的に取り組んでほしい」と期待を示しました。

 参加者からは「水素社会のイメージができた」「余剰電力による水素燃料製造の話が参考になった」等の感想が寄せられました。

 今後も工業部会では皆様のビジネスに役立つ情報提供をしていきます。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
中小企業部
担当 石村・西塔・西林・大山
TEL 03-3283-7754