東京商工会議所金融部会は3月22日、講演会を開催し、金融部会所属議員・会員等139人が参加しました。

当日は、講師に株式会社三菱総合研究所　政策・経済研究センター副センター長　武田 洋子氏をお招きし、「2016年内外経済の見通し」と題した講演を頂きました。

冒頭、「米国金融政策・新興国経済減速への懸念・原油安」といったキーワードから国際金融市場の概況について説明。
米国経済については、良好な雇用環境が続く中、消費主導で拡大が続くものの格差拡大と雇用市場の2極化が進んでいると紹介。欧州経済については、景気は緩やかに回復している一方で難民問題、不良債権問題等課題が山積しているとしました。

また、中国経済については経済成長の減速が注視されがちであるが、新分野/成長分野における創業や製品開発等も急速に進んでいる点を強調し、国内企業に対しても新しい事業領域への進出等の前向きな取り組みをすべきとエールを送りました。

最後に、日本経済についてはアベノミクス始動から3年が経ち、経常利益・雇用環境は明確に改善しているとした上で、国内投資の利益率の改善が投資に回っていないことを指摘。
日本経済が持続的に成長するためには「人的資本の再構築」「成長戦略による生産性向上」「財政健全化と社会保障改革」の3つの柱が必要としました。

参加者からは「データを基にした説明で理解しやすかった」「新しい事業領域の創出とそれに対する投資の必要性がよく分かった」等の感想が寄せられました。

今後も金融部会では、皆様のビジネスに役立つ情報提供をしていきます。