クレーム客をお得意様客に変える方法

第1回 お得意様は、元クレーマー!?

平成27年9月1日

クレームへの対応とクレーム客を得意様客に変える方法を紹介します。(全5回)

■分かってほしいというのが、クレームの心理

 そもそも、クレームはなぜ起こるのでしょう?それは、お客様の心の中に「分かってほしい」という強い気持ちがあるからだと、私は考えています。こんな話があります。
 あるコールセンターで「オペレーターの対応が悪い。責任者を出せ!」と怒って、クレームの電話をしてきた50代の男性がいました。クレーム対応の責任者が対応をし、何とか許しをもらったのですが、その際責任者は、「どうしてクレームを言おうと思われたのですか?」という質問を投げかけてみました。すると男性は、「おまえ、そんなこともわからないのか?次もあんたの会社を使いたいからだろ!」と言ったのです。
 このことがあって以来、200人ぐらいの方に同じ質問を投げかけてみました。すると、実に7割もの人が、この男性と同じく、「また次も使いたいから」というコメントをしたといいます。
 日々クレームの対応をしている側としては、「二度と使うか!」という絶縁の意味で電話をしてくる人が多いと思いがちですが、全く違っていたのです。お客様の中には、「二度と使わないと思ったらわざわざ電話しないよ」と言った人もいたそうです。
 愛情の反対は「無関心」です。また、一番ひどいいじめは「無視」することです。人は、本気で嫌いだと思っていたら、その相手に対して、一切関わろうとはしないものです。
 いきなり暴言を吐いてくる人もいるかもしれません。でも逃げてはいけません。なぜなら、ほとんどの場合相手はあなたをやり込めたいという思いではなく、“お得意様”になりたいと願っているからです。その思いをくみ取ることが、クレーム対応の第一歩となります。

■クレーム対応はスピードが命…とは限らない

 よく「クレーム対応はスピードが命」と言われますが、私は全く逆だと思っています。クレームを受けたときに、すぐにお客様の自宅にお菓子を持って謝罪に伺ったために、逆にクレームを深刻化させるケースが少なくありません。
 なぜスピーディーな対応、しかも、わざわざ足を運んでいるにもかかわらず、問題はこじれてしまうのか?答えは簡単です。事実確認も何もせずに謝罪に行き、「謝罪はいいけど、このあとおたくはどう改善をして、今回ミスしたことに対してどうしてくれるんだ?」などと、お客様からいろいろ突っ込まれてしまうからです。「それは、このあと社に帰って……」という回答しかできないので、「社に帰ってじゃなくて、それをやってからここに謝りにきて説明するのが筋だろ!」「あなた、いったい何しに来たのですか?」といった具合に、突き返されるパターンがとても多いのです。
 謝罪に行く側としては、一刻も早くお客様のもとへ謝罪に駆けつけることが誠意につながると考えているわけですが、行ったところで、このような薄っぺらい謝罪しかできなければ、さらなる反感を買ってしまいます。
 時間はかかっても、事実確認をしていれば、自ずと解決策も提示できるようになります。
 次の日に対応したほうがお客様も冷静になっている場合が多いので、もし、「今すぐ来い」と怒鳴られたとしても、そこは、伺う日時を約束する方向で対応しましょう。
 誠意ある対応とは、しっかり準備して今後どうするのかを決めることです。


執筆者
谷 厚志(たに・あつし)

クレーム・コンサルタント
企業のお客様相談室で2000本のクレーム対応に接し、「クレーム客をお得意様に変える対話術」を確立。現在は全国でコンサルティングと年間200本の講演活動を行う。著書に「怒るお客様こそ、神様です!」がある。日本クレーム対応協会代表理事。

掲載:東商新聞 2014年10月20日号




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