政策提言・要望

政策提言・要望

司法制度改革審議会における論点に関する意見

1999年12月20日
東京商工会議所

提言

 東京商工会議所(稲葉興作会頭)は、本日(12月9日)開催した第497回常議員会において経済法規委員会(委員長:石井宏治・石井鐵工所社長)がまとめた標記意見書を決議し、政府・司法制度改革審議会をはじめ関係諸機関などに働きかける。
 今回の意見書は、「円滑な経済活動が行われるための司法制度の機能充実」が求められるという視点に立ち、「司法制度改革審議会」において議論されるべき論点についてまとめた。
 特に、衆参両議院で附帯決議された事項にも触れた上で、「経済活動など日々社会変化に即して司法制度が対処していくには、改革が可能である個別案件に随時着手すべき」として、個別項目について意見を述べている。
 主な項目は下記の通り。

1. 司法の容量(人的インフラの拡充)
(1) 法曹人口の増員と隣接職種への法律業務の一部開放
(2) 特許紛争などの専門知識を要する裁判に対応するための制度の充実
(3) 法曹一元問題は、有効性や実現可能性などの諸条件の整理が必要

2.「諸制度の見直し」(制度的インフラの整理)
(1) 法律扶助制度の充実とADR(裁判外紛争処理)等の整備
(2) 情報開示、専門分野に対応できる裁判官の育成と増員、民事執行体制の改革など、裁判の改革
(3) 専門知識を有する隣接職種と弁護士との競争・協力関係を目指すための規制緩和、総合的法律・経済事務所の創設、サービスの充実といった弁護士の改革
(4) 法律条文の現代語書き換え、法律に関する新たな資格制度の創設など、国民・企業と司法を近づける方策の検討・実施

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所