政策提言・要望

労働政策に関する要望

平成17年7月14日
東京商工会議所

 東京商工会議所(山口信夫会頭)は、労働委員会(委員長:伊藤雅人・オーデリック㈱社長)がとりまとめた標記の要望書を、本日開催の第561回常議員会で決議し、厚生労働大臣ほか関係先に提出した。主なポイントは次の通り。

要望

労働時間規制の適用除外拡大を望む!
 現在、厚生労働省では規制改革・民間開放推進3ヵ年計画による閣議決定を受けて、裁量労働制の拡大、労働時間規制の適用除外の拡大が検討されている。
  今年6月に東商で実施したアンケートによると、裁量労働制の導入を検討したが見送ったとする企業も多く、一層の導入要件の緩和が必要であることが言える。
  そこで、まず労使委員会の決議ではなく、「労使協定」による導入を認めるとともに、「企画・立案・調査・分析」に限定されている対象業務を「非定型業務」に拡大し、企業の労使に導入の判断を委ねるべきである。
  裁量労働制の労働時間規制については、現在のみなし労働時間制を廃止し、「専門業務型」の対象者は全員、企画業務型の適用を拡大した「非定型業務型」の対象者は本人の同意があれば適用除外とすべきである。

労働契約のあり方について
  厚生労働省において既に1年以上に渡り「労働契約法」(仮称)という新法の制定について検討されている。労働条件の個別化による個別紛争の増加、組合の組織率の低下等を背景に「労働契約に関する公正・透明なルールを定める法律」が必要とのことである。しかし、こうした問題は紛争の迅速な解決を目指して準備が進められている労働審判員制度等と合わせて、一体的に検討すべきであり、労働契約に関するルールを整備する場合は、必ずしも新法による必要はない。

社会保険と労働保険の徴収事務の一元化の早期実現!
  平成12年12月の行政改革大綱における閣議決定によると平成17年度までに法改正が必要な事項について検討し、結論を得ることになっている。しかしながら、これまで双方の職員への事務処理研修等の実施や一元化への問題点が提示されるのみで、一向に抜本的な実現の兆しが見えない。保険料の算定ベースや納付時期、納付方法が異なる両保険に対する事業主の負担は大きく、法制面等で障害が生じるなら、その内容と解決策を提示し、早急に一元化すべきである。

「労働政策に関する要望」(項目)
1.経済社会の多様化に対応した労働法制の整備
 (1)労働契約の在り方について
 (2)裁判で解雇無効の際の金銭解決制度について
 (3)企画業務型裁量労働制の見直し
 (4)労働時間規制の見直し

裁量労働制の対象者への適用除外について
管理監督者の深夜労働について
所定外労働時間について

 (5)最低賃金制度の見直し
 (6)男女雇用機会均等法の改正

2.企業が多様な人材を活用しやすい環境整備
 (1)高齢者の活用促進
 (2)派遣労働者の活用促進

事前面接の解禁
雇用契約申込義務および派遣受入期間の見直し
対象業務の拡大

 (3)外国人労働者の受け入れ

3.企業における若年者の雇用促進および人材育成政策の強化
 (1)企業における若年者の雇用機会の拡大
 (2)若年者の自主的なキャリア形成を促進する制度の創設・充実

4.少子化対策について
 (1)育児支援サービスの充実
 (2)少子化対策に関する予算配分の改革

5.規制緩和と企業負担の軽減について
 (1)雇用保険三事業の見直し
 (2)ハローワークおよび社会保険庁事業の民間開放
 (3)社会保険と労働保険の徴収事務の一元化の早期実現
 (4)短時間労働者への厚生年金の適用拡大反対

【労働政策に関する要望・別添】
厚生労働省「今後の労働契約法制の在り方に関する研究会 中間取りまとめ」に対する東京商工会議所 労働委員会での主な意見

現在検討されている労働契約法(仮称)について
裁判で解雇無効の際の金銭解決制度について
対象となる「労働者」の範囲について
常設の労使委員会制度について
就業規則について
雇用継続型契約変更制度について

以上

【本件担当・問い合わせ先】
東京商工会議所