中小企業の資金繰り等に関するアンケート調査結果
(1~3月期)


・調査期間 平成13年3月12日~17日
・調査対象 東京商工会議所会員企業(資本金3億円以下の中小企業)476社
・調査方法 23支部の経営指導員を通じた聴き取り調査
・回答数 452社(回答率95.0%)



Ⅰ.調査結果概要

 平成13年1~3月期の資金繰り(平成12年10~12月期に比べた平成13年1~3月期の状況)は「好転した」と回答する中小企業は5.1%と、前回調査(平成12年7~9月期に比べた平成12年10~12月期の状況)の7.3%から2.2ポイント減少、「悪化した」と回答する企業は前回から7.7ポイント増加し31.4%と、資金繰り悪化の傾向がみられた。
民間金融機関の貸出姿勢は、「厳しい」(「更に厳しくなった」9.7%と「相変わらず厳しい」50.7%の合計)と回答する割合が借入れをしている企業の60.4%となり、前回調査(61.6%)と横ばいとなり、「厳しい」と感じる主な理由は、「金融機関の貸出姿勢の変化」をあげている割合が高く、約半数の企業から回答を得た。
貸し渋りによる企業経営への影響については、「すでに限界にきており、経営に深刻な影響が出ている」「いずれ経営に影響が出ると思う」と回答した割合は、前回調査(61.5%)から11ポイント増加し72.5%と回答企業の大部分を占め、経営環境の厳しさへの不安が増している結果となった。
 

Ⅱ.回答企業の概要について

製造業 建設業 卸売業 小売業 サービス業

合計

96社

43

69

148

96

452

21.2%

9.5

15.3

32.7

21.2

100



Ⅲ.調査結果

〔質問1〕

前期(平成12年10~12月期)に比べた今期(平成13年1~3月期)の資金繰り状況はどうですか。

○ 資金繰りが「好転した」と回答する中小企業は、前回(平成12年10~12月期)調査より2.2ポイント減少し5.1%、一方「悪化した」と回答する企業は前回より7.7ポイント増え31.4%と、資金繰り悪化の傾向が強まった。

  1.好転した 2.変わらない 3.悪化した 4.無回答 合 計
H13.3月期

23社(5.1%)

277(61.3)

142(31.4)

10(2.2)

452

H12.12月期

33社(7.3%)

302(67.0)

107(23.7)

9(2.0)

451



〔質問2-1〕

民間金融機関の最近の貸出姿勢は、平成12年10~12月期と比べて変化がありましたか。

○ 民間金融機関の貸出姿勢について、「借入れしていない」「わからない」「無回答」の企業を除く217社をみると、「更に厳しくなった」が9.7%、「相変わらず厳しい」は50.7%と、貸出姿勢を「厳しい」と感じている企業は前回(61.6%)から1.2ポイントと、わずかながら減少したものの、依然として6割を超えている。


○ 産業別にみると、「更に厳しくなった」と回答する割合が卸売業、小売業、サービス業で増加、特にサービス業では16.7ポイント増加した。また、サービス業、製造業では「厳しい」(「さらに厳しくなった」「相変わらず厳しい」の合計)と回答する割合が増加している。「相変わらず厳しい」と回答した企業は、製造業では前回より約9ポイント増加、卸売業では12.5ポイント減少しているが、どの産業も5割近くの企業が「厳しい状況」となっている。一方、建設業では、「緩くなった」と回答した割合が前回から8.1ポイント増加し11.1%となり、「厳しくない」と回答する割合もサービス業を除き3~5ポイント増加するなど、改善の傾向もみられるが、業種間のばらつきと二極化の傾向が続いている。

    さらに厳しくなった 相変わらず厳しい 厳しくない 緩くなった
全業種 H13.3(217社) 9.7 50.7 35.9 3.7
  H12.12(219社) 5.9 55.7 32.4 5.9
製造業 H13.3(58社) 1.7 53.5 43.1 1.7
  H12.12 (56社) 7.1 44.6 39.3 8.9
建設業 H13.3(27社) 14.8 51.9 22.2 11.1
  H12.12 (33社) 15.2 63.6 18.2 3.0
卸売業 H13.3(40社) 10.0 47.5 40.0 2.5
  H12.12 (35社) 2.9 60.0 37.1 0.0
小売業 H13.3(56社) 10.7 50.0 35.7 3.6
  H12.12 (56社) 5.4 57.1 30.4 7.1
サービス業 H13.3(36社) 16.7 50.0 30.6 2.8
  H12.12 (39社) 0.0 59.0 33.3 7.8

〔質問2-2〕

その理由は主に次のどのような理由によるものと思われますか。

  (質問2-1で「さらに厳しくなった」「相変わらず厳しい」と回答した131社・複数回答)

○ 民間金融機関の貸出姿勢を厳しい(「更に厳しくなった」「相変わらず厳しい」の合計)と回答する企業のうち、厳しいと感じる主な理由として「金融機関の貸出姿勢の変化」と回答する企業が約半数を占め、48.9%となった。

  H13.3

件数(131社に占める割合)

H12.12

件数(135社に占める割合)

1.金融機関の貸し出し姿勢の変化 68件(48.9%) 61件(39.6%)
2.自社の経営の悪化 27件(19.4%) 40件(26.0%)
3.業界・地域における景況の悪化 27件(19.4%) 45件(29.2%)
4.その他 6件( 4.3%) 6件( 3.9%)
5.無回答 11件( 7.9%) 2件( 1.3%)

〔質問2-3〕

貸し渋りが経営にどの程度影響を及ぼしていますか。

  (質問2-1で「さらに厳しくなった」「相変わらず厳しい」と回答した131社)

○ 民間金融機関の貸出姿勢を厳しい(「更に厳しくなった」「相変わらず厳しい」の合計)と回答する企業のうち、「経営に深刻な影響が出ている」と回答する企業の割合は14.5%と前回(16.3%)に比べ若干減少しているが、「このままの状態が続くと、いずれ経営に影響が出ると思う」と回答する企業は58.0%にのぼり、貸し渋りによる経営への影響を懸念している企業の割合が調査開始(平成10年6月)以来、初めて7割を超えた。

 

H13.3

H12.12

1.すでに限界にきており、経営に深刻な影響が出ている 19社(14.5%) 22社(16.3%)
2.このままの状態が続くと、いずれ経営に影響が出ると思う 76社(58.0%) 61社(45.2%)
3.貸し渋りに対して、当面は何とか対応できる 35社(26.7%) 48社(35.6%)
4.わからない 1 社(0.8%) 4社( 3.0%)
5.無回答 0社( 0.0%) 0社( 0.0%)

合    計 

131件 135件