会頭コメント

会頭コメント

4-6月期GDPについて

2002年8月30日
東京商工会議所

 今回の速報から、新方式による推計に移行したため、統計の精度が高まり、経済の実勢が早く、より正確に把握できることになったのは結構なことである。特にGDP統計は、政府の経済政策の最も重要な基礎データである。新方式への移行によって、政府が経済の実態を直ちに政策に反映できる利点がある。

 4-6月期のGDPは、5期ぶりにプラス成長になったものの、主に輸出の伸びに牽引された結果である。個人消費は対前期比で微増だが、民間設備投資や住宅投資も冷え込んだままである。特に米国の景気に不安要素が出てきたこともあり、わが国経済の先行きの不透明感は拭えない。

 わが国は、デフレからの早期脱却を図るために政策を総動員してこれにあたるべきである。

以上