会頭コメント

会頭コメント

株価の続落について

2002年10月7日
東京商工会議所

 株価の下落が止まらないのは、不良債権処理の加速方針が強調される一方で、思い切ったデフレ対策が明示されていないことによる、先行き懸念を反映したものだと思う。
 金融システムの健全化を図るために、不良債権処理が緊急かつ重要な課題であることは論を待たない。
  しかしながら、不良債権処理を加速することは、当面、デフレを加速する要因となる。しかもデフレ状態が続く限り、却って不良債権が増加することがこれまでも繰り返されている現実を直視すべきである。税制や金融、また必要ならば財政など、政策を総動員して早急にデフレの克服を図ってもらいたい。
 目前に迫っている危機に対して、いまこそ躊躇すべきではない。

以上