会頭コメント

会頭コメント

米国大統領選挙結果について

2000年12月14日
東京商工会議所

 ブッシュ候補が当選したのは、8年続いた民主党政権に対してアメリカ国民が変化を求めた結果だろう。ブッシュ氏は年齢も若く行動力に富み、21世紀の米国のリーダーとしてふさわしい方であると思う。ブッシュ大統領の最大の公約は大型減税であり、市場原理の重視である。当面の対日政策に大きな変化はないとみられるが、米国の景気動向・企業収益如何によっては、日本に対してより一層の規制緩和・市場開放を求めてくる可能性がある。
 今回の大統領選挙は、好景気に支えられてやや内向きの選挙戦になった感が強い。どちらの候補も終始決定的なリードを奪えなかったのは、政党による政策の違いがあまりはっきりしなくなってきたこと、および米国においてもいわゆる無党派層が相対的に増えてきたことの表れだと思う。
 いずれにせよ、米国の対外戦略は国内景気の動向に左右されるので、新政権の政策も、景気が今後どういう展開になるかにかかっている。日本としては、これらの点に注視しつつ、粛々と構造改革・規制緩和をすすめていくべきである。

以上