ミスを防ぐ仕事術

第2回 「あれ?名前が出ない」がなくなる覚え方

平成29年9月19日

 日々の仕事につきものの様々なミス。がんばってなくそうとしているのに、なかなかなくならないものです。というのも、我々の脳自体がミスを起こしやすいメカニズムになっているのです。なぜミスが起きるのか、脳のメカニズムとともに解説し、ミスを防ぐ対策を紹介します。

 「黒田、いや黒川?田川さん……」駅でバッタリ出会ったお客様。笑顔で話をしているものの、名前が思い出せず、気持ちは落ち着かない……。
 こんな経験ありませんか?記憶の悩みで真っ先に出るのが「名前」です。


名前は誰でも忘れやすい


 確かに名前は重要な情報ですが、名前ほど忘れやすいものはないのです。
 というのも、名前は一種の記号に過ぎず、それ自体に意味がないからです。これに対して、出身地や趣味など、意味のある情報は忘れにくいのです。
 また、出身地や趣味などであれば正確に覚えていなくても、「確か、関西出身でしたよね?」と確認できますが、名前の場合、「確か、黒なんとかさんでしたよね?」なんて確認はできません。
 このため、名前を忘れた体験を誰もが数多く持っているのです。
 「でも、確かに覚えていたんです。それを忘れるというのは、記憶力がかなり悪いのでしょうか……」
 このように自分の記憶力を疑っている人がいるかもしれませんが、記憶力の問題ではありません。


覚えているようで覚えていない


 この「覚えていたのに…」というメモリーミスを起こしているのが、第1回で紹介した「ワーキングメモリ」。
 ワーキングメモリは新しい情報をすぐに覚えてくれる便利な記憶ですが、容量はほんの少し。このため、新たな情報が入ってくると、さっきまで覚えていた情報は忘れてしまうのです。
 つまり、「覚えた」といっても一時的にワーキングメモリに入って覚えた気になっていただけで、本当は覚えていなかったのです。
 何かを取りに別の部屋に行って、「あれ?何を取りに来たんだっけ?」というのも同じです。


名前の覚え方①:繰り返す

 では、忘れないための覚え方は?
 まずは、名刺交換や最初に会ったとき、できるだけ名前を繰り返すこと。
 「○○さんはどう思われますか?」「○○さんはどこのご出身ですか?」と、会話の中に名前を入れるのです。
 日本語の場合、主語を省略することが多く、名前を繰り返していません。そこを省略せずに繰り返すのです。
 「繰り返し」は記憶するための基本。ワーキングメモリに入っていると「覚えている」と錯覚しがちですが、それにだまされずに繰り返すのです。
 なお、名前を会話に入れ込んでも、相手は嫌な気はしないものです。
 まずは、意識して名前を繰り返すようにしてみてください。


名前の覚え方②:イメージ化

 もう一つの覚え方は、名前を具体的なイメージに変換すること。
 名前はもともと、それ自体には意味のない記号。それをあえて意味付けし、しかもイメージという印象に残りやすい情報にして忘れにくくするのです。
 なお、この場合、名前を正確にイメージすることは重要ではありません。 語呂合わせでもいいので、とにかく、少しでも確実に覚えておくことです。
 たとえば、私・宇都出(うつで)であれば、「打つで」と読み替えて、野球のバッターボックスに立って打とうとしている姿を思い浮かべておくのです。
 そうすると、私の顔を見たときに、そのイメージが浮かび、「そうそう、打つで、宇都出さんだ」と思い出せます。
 このイメージ化は、遊び心を持って行うことがポイントです。ぜひ楽しんで名前を覚えていってください!

 
 


執筆者:宇都出 雅巳
トレスペクト教育研究所代表。速読・記憶法や心理技法の実践体験に、認知科学の知見を取り入れた学習法を確立し、伝えている。

掲載:東商新聞 2017年3月20日号




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