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東京商工会議所が実施する産学公連携相談窓口のマッチングにより中小企業の生産性向上につながる新システム開発が実現

~AIを活用した編集・校正作業の自動化により工程のボトルネック解消へ~

2021年6月25日
東京商工会議所
中小企業部

 東京商工会議所(三村明夫会頭)の新事業・イノベーション創出委員会(委員長:垣内威彦副会頭・三菱商事㈱社長)が実施する「産学公連携相談窓口事業」によるマッチングを通じ、大学との共同開発を開始した案件が、以下の通り新システムの開発につながりましたのでお知らせします。
 産学公連携相談窓口事業は、企業の課題解決に向け、大学等の研究機関が持つ研究能力や知見、相談機能を広く活用できるよう、当所が企業と研究機関を無料で橋渡しを行う事業で、2013年度よりスタートしました。
 2017年度からは金融機関と、2019年度からは行政(区)と連携を開始。現在行政(区)は、6区(台東区、北区、港区、墨田区、江東区、荒川区)と協力し支援を拡大しています。
 事業開始からの累計実績は相談受付165件、大学・研究機関からの照会523件、共同研究等への進展54件で、2020年度はコロナ禍での運営となりましたが、過去最高の30件の相談がありました。
 今後も、当事業を通じて、46の連携研究機関とともに、中小企業におけるオープンイノベーションの取り組みを強力に支援してまいります。

共同研究の事例について

1.共同研究の企業、協力機関
(1) 企 業 名:三報社印刷株式会社
   代表者名:取締役社長 永井 祥道
    所 在 地:東京都江東区亀戸7-2-12
    事業内容:印刷業(医学書・学術書の出版印刷)
   
(2) 協力機関名:東京都市大学
         知識情報処理研究室 教授 荒井 秀一
    所 在 地:東京都 世田谷区 玉堤 1-28-1

2.共同研究の内容
○ 相談企業では、医学書を出版する際、著者から提出された原稿の編集、校正作業に人手がかかり、工程のボトルネックになっていることに課題を抱えていた。そこで、AIに、入稿前の原稿と完成した医学書のテキストデータを学習させ、編集作業を自動化するAIシステムの開発を検討。
○ AIの開発業者に相談したものの、思うように開発が進まず、本事業を利用。
○ 本事業でのマッチング支援を通じ東京都市大学との共同研究が決まり、共同でシステム開発を実施。
○ 完成に向けて引き続き共同開発を進めている。

「産学公連携相談窓口」事業概要

 企業の課題解決に向けて、大学等の研究機関が持つ研究能力や知見、相談機能を広く活用できるよう、当所が企業と研究機関を無料で橋渡しを行う事業。「提携する46の大学等研究機関に一括で問合せが可能」「対応可否が迅速に判明」「助成金や融資、知財なども含めた多様な経営支援」などを強みに、中小企業におけるオープンイノベーションの取り組みを支援。
 ご利用の詳細は以下リンクをご参照ください。

以上
【本件担当・問い合わせ先】

東京商工会議所
中小企業部
TEL 03-3283-7754