江東区 木材総目録
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古代エジプト文明時代にも重宝されたツキ板銘木の美しい木目を有効的に使用するために、薄く加工されたものが「ツキ板」です。ツキ板の歴史は古く、古代エジプト文明時代にまで遡ります。当時の指導階級が、その手回り品や家具、椅子などに用いたことが、ピラミッド内の遺品などからわかっています。「シックハウス症候群」の原因のひとつとされる、ホルムアルデヒド。無垢の木材にも天然成分としてホルムアルデヒドを含んでいる場合がありますが、加工や取り付けの間にほとんどが放散するため、住む人にとって影響は限りなく少ないと言えるでしょう。木場の角乗は、江戸時代に木場の筏師(川並)が、水辺に浮かべた材木を、鳶口ひとつで乗りこなして筏に組む仕事の余技から発生しました。これに数々の技術が加わり、民俗芸能として発達したものです。角乗に用いられる材木は、角材を使用するため、丸太乗りより技術を必要とします。角乗の演技に合わせて、葛西囃子が速いテンポで演奏されます。無垢の木材からは、ホルムアルデヒドの影響はなし木場の角乗って何?木遣は、角乗をする時の労働歌で、たがいの息を合わせるため、掛け声のように即興の詩をつけて歌ったもの。そのため木の大きさによる仕事のテンポの違いから、それぞれフシ(間)の異なるものができました。徳川家康が江戸城造営の時に連れてきた材木商が伝えたものと言われています。今では保存会の人たちによって祝儀の場などで歌われています。薪などを作る時は、木の根元の方から割るとスムーズに割れます。竹はその逆で、枝の方から割ります。世界最大の木製飛行機はアメリカの大富豪ハワード・ヒューズが作ったH-4「スプルース・グース」。第二次世界大戦末期、金属を節約するために木材を使って作られ、ボーイング747ジャンボ機よりも大きな機体でした。しかし、完成は1947年。すでに戦争は終結しており、1947年12月2日、ヒューズ自らが操縦して高度20m、距離1,600mを飛行したのが最初で最後でした。その後H-4は飛行機好きの大富豪(エバーグリーン航空社長)に買い取られ、現在、オレゴン州にある航空博物館に保管されています。木場の筏師が歌う労働歌、木遣戦場を飛べなかった世界最大の木製飛行機薪は根から、竹は枝から72かくのりき やり

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